第68回安田記念(GI)の勝ち馬-モズアスコット(2014.3.31)-

モズアスコット 牡 栗毛 2014.3.31生 米国・Summer Wind Farm生産 馬主・(株)キャピタル・システム 栗東・矢作芳人厩舎

モズアスコット(2014.3.31)の4代血統表
Frankel
鹿毛 2008.2.11
種付け時活性値:1.25
Galileo
鹿毛 1998.3.30
★Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Urban Sea
栗毛 1989.2.18
Miswaki 1978.2.22
Allegretta 1978.3.10
Kind
鹿毛 2001.4.21
デインヒル
鹿毛 1986.3.26
★Danzig 1977.2.12
Razyana 1981.4.18
Rainbow Lake
鹿毛 1990.4.10
★Rainbow Quest 1981.5.15
Rockfest 1979.3.12
India
栗毛 2003.4.2
仔受胎時活性値:0.50
ヘネシー
栗毛 1993.3.25
種付け時活性値:0.25
▲Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
Storm Bird 1978.4.19
Terlingua 1976.2.7
Island Kitty
栗毛 1976.2.23
Hawaii 1964
T. C. Kitten 1969.3.30
Misty Hour
鹿毛 1995.2.23
仔受胎時活性値:1.75
Miswaki
栗毛 1978.2.22
種付け時活性値:0.00
Mr. Prospector 1970.1.28
Hopespringseternal 1971.5.27
Our Tina Marie
鹿毛 1978.3.15
仔受胎時活性値:2.00
Nijinsky
鹿毛 1967.2.21
種付け時活性値:0.50
Java Moon
鹿毛 1970.5.6
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Miswaki3×4、Northern Dancer4×5×5×5>

モズアスコット(2014.3.31)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Frankel
(Sadler’s Wells系)
ヘネシー
(Storm Cat系)
★Miswaki
(Mr. Prospector系)
Nijinsky
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Frankel
(デインヒル)
6.00 母が米Gレース2勝
(No. 4-r)
5番仔?
(2連産目?)

*

2018年の第68回安田記念(GI。東京芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 10 モズアスコット 牡4 58 C.ルメール 1:31.3    33.3 482
[-6]
矢作芳人 9
2 4 アエロリット 牝4 56 戸崎圭太 1:31.3 クビ 34.0 502
[-2]
菊沢隆徳 5
3 1 スワーヴリチャード 牡4 58 M.デムーロ 1:31.4 3/4 33.9 506
[-10]
庄野靖志 1
4 2 サトノアレス 牡4 58 蛯名正義 1:31.5 1/2 33.3 514
[+10]
藤沢和雄 7
5 15 サングレーザー 牡4 58 福永祐一 1:31.5 クビ 33.7 486
[+4]
浅見秀一 3

2018年の第68回安田記念。「多頭数出しは人気薄を狙え」。3頭出しだった矢作芳人厩舎はリアルスティール(2012.3.1)が4番人気、リスグラシュー(2014.1.18)が6番人気、そしてモズアスコットが9番人気。3頭のうち最も人気が低かったモズアスコット、矢作厩舎お得意の連闘策に応えて、重賞初勝利を府中マイルのGIレースで遂げました。その勝ち時計1分31秒3は、2012年の第62回でストロングリターン(2006.5.26)が叩き出したレコードに並ぶタイレコードだったのですから、これは立派。また、連闘で挑んで重賞初勝利が安田記念となった馬と言えば、1989年の第39回を制したバンブーメモリー(1985.5.14)。バンブーメモリーも、シルクロードS(OP)3着とオープン特別を敗れての連闘策で、鞍上を松永昌博騎手(現調教師)から岡部幸雄騎手(現評論家)にスイッチしての勝利。平成の安田記念は、よく似た境遇の栗毛馬の勝利での始終となりました。

モズアスコットの鞍上であるクリストフ・ルメール騎手は安田記念初勝利。ルメール騎手でFrankel産駒と言えば、ソウルスターリング(2014.2.13)を思いますが、Frankel産駒と手が合うのでしょうか。そしてまた、管理される矢作調教師にとっても、悲願の安田記念初勝利となりました。2010年の第60回のスーパーホーネット(2003.3.20)、2012年の第62回と2014年の第64回のグランプリボス(2008.3.28)による2着3回。奇縁を思うところですが、スーパーホーネットは牝系近親にバンブーメモリーの父モーニングフローリック(1975.4.10)の姿が見え、グランプリボスは2011年のロイヤルアスコット開催に挑み第167回セントジェームズパレスS(英GI)でFrankelと走っています。馬主の(株)キャピタル・システムも安田記念初勝利。(株)キャピタル・システムは、法人名義は違いますが、(株)グランプリと同じ北側雅司オーナーが代表ということで、グランプリボスの無念を晴らしたというところでしょうか。それぞれにおめでとうございました。

では、以下にごくごく簡単なモズアスコットの近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Misty Hour 1995.2.23 4勝 ファンタジーS(米GII)2着
|Pilfer 2001.2.17 3勝
||To Honor and Serve 2008.3.18 8勝 ウッドワードS(米GI) シガーマイル(米GI) ペンシルヴェニアダービー(米GII) ナシュアS(米GII) レムゼンS(米GII) ウエストチェスターS(米GIII)ほか
||Elnaawi 2010.5.15 5勝 ドンH(米GI)3着 ブルックリンS(米GII)3着 ゴーサムS(米GIII)3着
||Angela Renee 2012.3.14 4勝 シャンデリアS(米GI) アッシュランドS(米GI)2着 スピナウェイS(米GI)3着ほか
|India 2003.4.2 6勝 コティリオンBCH(米GII) アゼリBCS(米GIII)ほか
||モズアスコット 2014.3.31 (本馬) 安田記念(GI) マイラーズC(GII)2着 阪急杯(GIII)2着

米国で継承されている4号族r分枝系。遡ればモズアスコットの5代母がGolden Trail(1958.3.5)であり、ブライアンズタイム(1985.5.28)、サンシャインフォーエヴァー(1985.3.14)、エアシャカール(1997.2.26)、エアメサイア(2002.2.4)等と同牝系。ダービーダンファーム所縁の名牝系ですね。

モズアスコット。Frankel産駒の牡馬としてはCracksman(2014.4.9)に次いで2頭目のGI勝ち馬となり、気の早いお話ですが、安田記念制覇で繁殖界入りの切符を掴んだでしょう。強い4歳世代、2014年生まれ世代が上位独占した第68回安田記念を勝利したモズアスコット。その血統構成にサンデーサイレンス(1986.3.25)を持たないGI勝ち馬として、これからのさらなる活躍を期待しています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

#余談。(株)キャピタル・システムがオーナーのGI勝ち馬と言えばモズカッチャン(2014.2.27)がいます。モズアスコット同様、モズカッチャンもその血統構成にサンデーサイレンスを持たない馬ですが、もし狙われているのであれば、サスガというところです。


第239回英ダービー(GI)の勝ち馬-Masar(2015.4.16)-

Masar 牡 栗毛 2015.4.16生 愛国・Godolphin生産 馬主・Godolphin 英国・Charlie Appleby厩舎

Masar(2015.4.16)の4代血統表
New Approach
栗毛 2005.2.18
種付け時活性値:0.25
Galileo
鹿毛 1998.3.30
★Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer 1961.5.27
Fairy Bridge 1975.5.4
Urban Sea
栗毛 1989.2.18 ♀
Miswaki 1978.2.22
Allegretta 1978.3.10
Park Express
黒鹿毛 1983.3.25
Ahonoora
栗毛 1975.4.12
▲Lorenzaccio 1965
Helen Nichols 1966
Matcher
黒鹿毛 1966
Match 1958
Lachine 1960
Khawlah
鹿毛 2008.1.10
仔受胎時活性値:1.50
Cape Cross
黒鹿毛 1994.3.13
種付け時活性値:1.25
Green Desert
鹿毛 1983.4.16
Danzig 1977.2.12
Foreign Courier 1979.4.11
Park Appeal
黒鹿毛 1982.4.9
Ahonoora 1975.4.12
Balidaress 1973.4.22
Villarrica
栗毛 2002.2.24
仔受胎時活性値:1.25
Selkirk
栗毛 1988.2.19
種付け時活性値:1.25
Sharpen Up 1969.3.17
Annie Edge 1980.3.24
Melikah
栗毛 1997.3.17
仔受胎時活性値:1.00
ラムタラ
栗毛 1992.2.2
種付け時活性値:1.00
Urban Sea
栗毛 1989.2.18 ♀
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Ahonoora3×4、Urban Sea(♀)3×4、Northern Dancer4×5>

Masar(2015.4.16)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
New Approach
(Sadler’s Wells系)
Cape Cross
(Danzig系)
Selkirk
(エタン系)
ラムタラ
(Nijinsky系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Cape Cross
(Ahonoora)
5.50 母がUAE・Gレース2勝
(No. 9-h)
2番仔?
(2連産目?)

*

2018年の第239回英ダービー(GI。エプソムダウンズ芝12F6y)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 10 Masar 牡3 57.2 William Buick 2:34.93 Charlie Appleby 6
2 6 Dee Ex Bee 牡3 57.2 Silvestre De Sousa 1 1/2 Mark Johnston 9
3 5 Roaring Lion 牡3 57.2 Oisin Murphy 1/2 John Gosden 2
4 1 Saxon Warrior(JPN) 牡3 57.2 Ryan Moore 2 1/2 A P O’Brien 1
5 3 Hazapour 牡3 57.2 Frankie Dettori 2 1/2 D K Weld 4

2018年の第239回英ダービー。「ダービー馬はダービー馬から」の格言を地で行ったのは、2001年の第222回を制した祖父Galileo、2008年の第229回を制した父New Approachに続いて父仔3代の英ダービー制覇を遂げたMasar。前走第210回英2000ギニー(GI)1番人気3着からの巻き返し、欧州血統の底力をエプソムダウンズ芝12F6yで見せ付けました。サスガに伊達や酔狂でクレイヴンS(英GIII)において9馬身差の圧勝を収めていた訳ではありません。本邦期待のSaxon Warrior(2015.1.26)は4着に敗れましたが、それでもMasarの父New Approachがシンコウフォレスト(1993.4.29)の半弟、曾祖母父がラムタラと、日本に縁がある血の勝利でもありました。

Masarの鞍上であるウィリアム・ビュイック騎手。Jack Hobbs(2012.3.2)を応援していた私は、その鞍上を務められたビュイック騎手も気になる存在となり、欧州を主戦場とする騎手では活躍が嬉しくなる騎手のひとりです。そんなビュイック騎手と共に、管理されるチャーリー・アップルビー調教師、馬主であるゴドルフィン、いずれも英ダービー初制覇と相成りました。アップルビー師はゴドルフィン専属の調教師であり、昨年2017年の第57回サンタラリ賞(仏GI)を制したSobetsu(2014.3.1)、今年2018年の第21回ドバイシーマクラシックを制したHawkbill(2013.3.6)、第12回アルクォズスプリント(UAE・GI)を制したJungle Cat(2012.4.5)等の調教師としても知られています。そして、馬主のゴドルフィン。ロイヤルブルーの勝負服、世界中のGIを勝ちまくっていますが、遂に宿願を果たした、というところでしょう。皆様、おめでとうございました。

さて、Masarの配合の特徴は、Ahonoora3×4のクロス、Urban Sea3×4の牝馬クロスでしょう。欧州のTourbillon(1928)系を21世紀まで伝える原動力となった名種牡馬Ahonoora。最初期の代表産駒であるPark ExpressとPark Appeal。共にGI勝ち馬で、産駒もGI勝ち馬となる優れた牝馬でしたが、名前も「Park」で始まるどうしで、よく混同してしまいます^^;。前者のPark Expressは第11回フィーニクスチャンピオンS(現愛チャンピオンS、GI)、ナッソーS(当時英GII、現英GI)、ランカシャーオークス(当時英GIII、現英GII)を制してシンコウフォレスト、New Approachの母となりました。後者のPark Appealは第86回チェバリーパークS(英GI)、第15回モイグレアスタッドS(愛GI)を制してCape Crossの母となりました。2頭はMasarの血統表の中で出会い、Ahonoora3×4のクロスを生み出しました。そして、Urban Sea。言わずもがなの第72代凱旋門賞(仏GI)馬にして稀代の名繁殖牝馬。現代の欧州血統に深く入り込み、強い影響力を発揮しています。

では、以下にMasarのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。敢えて曾祖母からの分枝としておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Melikah 1997.3.17 1勝 愛オークス(GI)2着 英オークス(GI)3着
|Villarrica 2002.2.24 2勝
||Khawlah 2008.1.10 3勝 UAEダービー(GII) UAEオークス(GIII)ほか
|||Masar 2015.4.16 (本馬) 英ダービー(GI) クレイヴンS(英GIII) ソラリオS(英GIII)ほか
||Vancouverite 2010.3.2 6勝 ギョームドルナーノ賞(仏GII)ほか
|Masterstroke 2009.4.24 4勝 ドーヴィル大賞(仏GII)ほか
|Hidden Gold 2011.4.25 6勝 リリーラングトリーS(英GIII)2着 ロンズデールS(英GII)3着
|Moonlight Magic 2013.3.24 メルドS(愛GIII) デリンズタウンスタッドダービートライアル(愛GIII)ほか

欧米で継承されている9号族h分枝系。Masarの高祖母Urban Seaからの分枝ですと、 Urban SeaのGI勝ち産駒だけでGalileo、Black Sam Bellamy(1999.4.21)、My Typhoon(2002.5.7)、そしてSea The Stars(2006.4.6)と、目もくらむようなピッカピカのラインナップとなります。当世きっての名牝系と言えますでしょう。また、曾祖母Melikahはその父ラムタラの初年度産駒でもあります。何を付けても超良血と言われたであろうUrban Seaの仔ですが「父凱旋門賞馬×母凱旋門賞馬」というのは、おいそれと見られる訳ではありませんね^^;

父仔3代の英ダービー制覇を遂げ、関わる人たちに英ダービー初制覇をプレゼントしたMasar。栗毛の流星、ロイヤルブルーの勝負服、緑のターフに映えてMasar。これからも活躍を見せ続けて欲しいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

<参考WEB>


カルティエ賞年度代表馬を辿る(其の拾漆)-Zarkava(2005.3.31)-

Zarkava 牝 鹿毛 2005.3.31生 愛国・HH Aga Khan IV生産 馬主・HH Aga Khan IV 仏国・Alain de Royer-Dupre厩舎

Zarkava(2005.3.31)の4代血統表
Zamindar
鹿毛 1994.4.7
種付け時活性値:0.50

Gone West
鹿毛 1984.3.10
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Secrettame
栗毛 1978.3.15
Secretariat 1970.3.30
Tamerett 1962.2.17
Zaizafon
栗毛 1982.1.18
The Minstrel
栗毛 1974.3.31
Northern Dancer 1961.5.27
Fleur 1964.4.1
Mofida
栗毛 1974.3.21
Right Tack 1966
Wold Lass 1960
Zarkasha
鹿毛 1999.4.8
仔受胎時活性値:1.25
Kahyasi
鹿毛 1985.4.2
種付け時活性値:1.25
イルドブルボン
黒鹿毛 1975.5.23
Nijinsky 1967.2.21
Roseliere 1965
Kadissya
鹿毛 1979.3.15
Blushing Groom 1974.4.8
Kalkeen 1974.2.18
Zarkana
鹿毛 1992.2.23
仔受胎時活性値:1.50
Doyoun
鹿毛 1985.3.8
種付け時活性値:1.50
★Mill Reef 1968.2.23
Dumka 1971
Zarna
鹿毛 1987.5.18
仔受胎時活性値:1.00
Shernazar
鹿毛 1981.5.1
種付け時活性値:1.25
Zahra
芦毛 1974.4.7
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×5、Flaming Page(♀)5×5>

Zarkava(2005.3.31)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Zamindar
(Mr. Prospector系)
Kahyasi
(Nijinsky系)
Doyoun
(Mill Reef系)
Shernazar
(Blenheim系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Doyoun
(Dumka)
4.75 仔Zarakが仏GI勝ち馬
(No. 9-c)
2番仔?
(2連産目?)

*

2007年の第39回マルセルブサック賞(仏GI。ロンシャン芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 3 Zarkava 牝2 56 Christophe Soumillon 1:37.00 A De Royer-Dupre 4
2 8 Conference Call 牝2 56 Stephane Pasquier 2 1/2 P Bary 2
3 4 Mad About You 牝2 56 Pat Smullen 1 1/2 D K Weld 3
4 2 Savethisdanceforme 牝2 56 Kieren Fallon 2 1/2 A P O’Brien 9
5 5 Don’t Forget Faith 牝2 56 Philip Robinson 1 Clive Cox 8

*

2008年の仏1000ギニー(GI。ロンシャン芝1600m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 5 Zarkava 牝3 57 Christophe Soumillon 1:35.20 A De Royer-Dupre 1
2 1 Goldikova 牝3 57 Olivier Peslier 2 F Head 4
3 6 Halfway To Heaven 牝3 57 David McCabe 1 1/2 A P O’Brien 7
4 7 Modern Look 牝3 57 Stephane Pasquier 3/4 D Smaga 2
5 10 Azabara 牝3 57 Frankie Dettori 1/2 A Fabre 6

*

2008年の第160回ディアヌ賞(仏GI。シャンティイ芝2100m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 8 Zarkava 牝3 57 Christophe Soumillon 2:07.10 A De Royer-Dupre 1
2 5 Gagnoa 牝3 57 Johnny Murtagh 3 A Fabre 5
3 6 Goldikova 牝3 57 Olivier Peslier 1 1/2 F Head 2
4 9 Proviso 牝3 57 Stephane Pasquier 短クビ A Fabre 3
5 2 Satan’s Circus 牝3 57 C.ルメール 2 1/2 J-C Rouget 9

*

2008年の第103回ヴェルメイユ賞(仏GI。ロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 10 Zarkava 牝3 54.5 Christophe Soumillon 2:26.00 A De Royer-Dupre 1
2 2 Dar Re Mi 牝3 54.5 C.ルメール 2 John Gosden 2
3 4 Michita 牝3 54.5 Jimmy Fortune 1/2 + 1 1/2 John Gosden 7
4 11 Adored 牝3 54.5 David McCabe 1 1/2 A P O’Brien 9
5 3 Tangaspeed 牝3 54.5 Thierry Jarnet 1 1/2 R Laplanche 11

*

2008年の第87回凱旋門賞(仏GI。ロンシャン芝2400)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 1 Zarkava 牝3 54.5 Christophe Soumillon 2:28.80 A De Royer-Dupre 1
2 3 Youmzain 牡5 59.5 Richard Hills 2 Mick Channon 6
3 9 Soldier Of Fortune 牡4 59.5 Seamie Heffernan 1/2 A P O’Brien 3
3 2 It’s Gino 牡5 59.5 Thierry Thulliez 同着 P Vovcenko 13
5 8 Vision D’Etat 牡3 56 Ioritz Mendizabal 1 E Libaud 4

*

2008年のカルティエ賞年度代表馬Zarkava。7戦7勝、無敗のまま引退したZarkava。同期にGoldikova(2005.3.15)Natagora(2005.2.18)、サプレザ(2005.2.11)等名牝が居並ぶ2005年生まれ世代、後に紹介するGoldikovaも欧州最多勝となるGI14勝の稀代の名牝でしたが、その稀代の名牝を以てしても敵わなかったZarkava。一体全体、どんな強さなのか。↑の動画群に見られるように、末の確かさ、破壊力が半端ないですね^_^;

そんなスーパーメアであるZarkavaの血統表を見て気になる点は、

  • 生産されている馬たちが代々アガ・カーンの生産馬で固められている

ということでしょうか。

ずらり並んだ直牝系の累代、

  • Zarkava(2005.3.31)-Zarkasha(1999.4.8)-Zarkana(1992.2.23)-Zarna(1987.5.18)-Zahra(1974.4.7)-Petite Etoile(1956)-Star of Iran(1949)-Mah Iran(1939)-Mah Mahal(1928)

と、いずれもアガ・カーン-あるいはアリ・カーン-の生産馬ですね。Mah Mahalの母である「Flying Filly」Mumtaz Mahal(1921)は生産ではありませんが、アガ・カーン3世が購入した馬ですね。この9号族の快速牝馬の子孫から、数多の活躍馬が送り込まれているのは言わずもがな。なお、この牝系が属する「9号族c分枝」については、実は12号族と同じミトコンドリアDNAの情報を持つそうです。そう、この牝系は本来は12号族らしい、ということですね(→9号族12号族。共にWikipediaの記事)。

また、Zarkavaの高祖母はZahra。彼女はアガ・カーン4世のご息女ザーラ姫と同じ名前ですね。英語版WikipediaにおけるZahra Aga Khanの記事によると、ザーラ姫の生年月日は1970年9月18日ですので、Zahraが後に生まれています。「何かいわくつきの名前かな?」と思ったら、なるほど、Petite Etoileは1頭しか牝馬を産まなかったようです。第181回英オークス(現GI)、第146回英1000ギニー(現GI)、第82回英チャンピオンS(現GI)、第73回サセックスS(現英GI)、第98回ヨークシャーオークス(現英GI)、コロネーションC(現英GI)2回(第60回&第61回)と現在の英GIレース7勝、19戦14勝2着5回という世紀の名牝Petite Etoile。殿下は、その世紀の名牝が産んだ唯一の娘に、実子の名前を分け与えられた訳ですね。そして、独国の馬名命名法に倣っていらっしゃるのはよくお見受けするところですけれど、Zahraからスタートした頭文字「Z」の馬名の5代目が、Zarkava。

ついで、Zarkavaの4代血統構成の各父を確認すると、母父Kahyasi(1985.4.2)、祖母父Doyoun(1985.3.8)、曾祖母父Shernazar(1981.5.1)-Shergar(1978.3.3)の半弟-と、アガ・カーン殿下の生産馬です。最後に配された父Zamindar-Zafonic(1990.4.1)の全弟-は、当時の生産馬によく用いられたようで、Zarkavaの前年2007年の仏1000ギニー馬Darjina(2004.2.13)の父もZamindarでした。自家生産の種牡馬でスタミナを補填して、短距離系の種牡馬を配する順パターン。

徹底した自家生産を重ねて、そして最後に外様の血、良血とは言えGIIIクラスのマイナー競走馬だった種牡馬Zamindarを付けて大爆発した結果が、スーパーメアZarkava。ザーラ妃のお言葉を借りれば、

しかし、プティテトワール(Petite Etoile)が最後にG1勝利(1961年コロネーションS優勝)を挙げて以来、そのファミリーから1998年サンタラリー賞(G1)を制したザインタ(Zainta)が出るまで、長い年月を要したことを王女は指摘した。

「ムムタズマハルの系統の復活に37年を要しました。しかし復活すると、今度は父が生産した中でおそらく最高傑作の牝馬ザルカヴァ(Zarkava 2008年凱旋門賞優勝)が誕生しました」。

ザラ・アガ・カーン王女、生産者に忍耐を呼び掛ける(国際)【生産】 – 海外競馬情報(2016/02/20)【生産】 | 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル

我慢と忍耐の末、華々しく復活した血の継承者でもあるZarkava。4番仔のZarak(2013.3.1)が2017年の第109回サンクルー大賞(仏GI)を制して、産駒初のGI勝ち馬となりました。そしてまた、Frankel(2008.2.11)との仔である6番仔Zarkamiya(2015.3.14)が2018年4月19日にデビュー戦勝ちを収めました-フランケル×ザルカヴァ 両親合わせて21戦無敗の超良血ザルカミヤが初陣飾る | 競馬ニュース – netkeiba.com-。

2000年代を代表するスーパーメア、Zarkava。これからも良い仔をバンバン送り込んで欲しいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

<参考WEB>

【競馬】 ザルカヴァ GI全レースダイジェスト 2008年の凱旋門賞勝ち馬ザルカヴァ(Zarkava)のGIレースダイジェスト。この馬の強さも画質の悪さも...

第85回東京優駿(GI)の勝ち馬-ワグネリアン(2015.2.10)-

ワグネリアン 牡 鹿毛 2015.2.10生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・金子真人ホールディングス(株) 栗東・友道康夫厩舎

ワグネリアン(2015.2.10)の4代血統表
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969.5.10
Lady Rebecca 1971.2.28
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963
Highclere 1971.4.9
ミスアンコール
鹿毛 2006.3.29
仔受胎時活性値:2.00
キングカメハメハ
鹿毛 2001.3.20
種付け時活性値:1.00
Kingmambo
鹿毛 1990.2.19
Mr. Prospector 1970.1.28
Miesque 1984.3.14
マンファス
黒鹿毛 1991.2.23
ラストタイクーン 1983.5.9
Pilot Bird 1983.2.9
ブロードアピール
黒鹿毛 1994.4.13
仔受胎時活性値:0.75
Broad Brush
鹿毛 1983.4.16
種付け時活性値:0.50
★Ack Ack 1966.2.24
Hay Patcher 1973.5.4
Valid Allure
黒鹿毛 1985.4.13
仔受胎時活性値:2.00
Valid Appeal
鹿毛 1972.5.12
種付け時活性値:1.00
Alluring Girl
黒鹿毛 1980.5.20
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:なし>

ワグネリアン(2015.2.10)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ディープインパクト
(Halo系)
キングカメハメハ
(Mr. Prospector系)
Broad Brush
(Himyar系)
Valid Appeal
(Intent系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ディープインパクト 5.75 祖母が重賞6勝馬
(No. 4-r)
4番仔
(4連産目)

*

2018年の第85回東京優駿(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 17 ワグネリアン 牡3 57 福永祐一 2:23.6    34.3 450
[-2]
友道康夫 5
2 12 エポカドーロ 牡3 57 戸崎圭太 2:23.7 1/2 34.7 490
[-2]
藤原英昭 4
3 7 コズミックフォース 牡3 57 石橋脩 2:23.8 クビ 34.7 464
[-2]
国枝栄 16
4 14 エタリオウ 牡3 57 H.ボウマン 2:23.8 ハナ 33.5 454
[+4]
友道康夫 13
5 8 ブラストワンピース 牡3 57 池添謙一 2:23.8 ハナ 34.5 532
[+10]
大竹正博 2

2018年の第85回東京優駿。「福永家の悲願」、果たされました。福永祐一騎手、19回目の挑戦で初勝利。ただただ、ただただ、おめでとうございました。第78回皐月賞(GI)の1番人気馬にして、東京芝重賞の勝ち馬、軽視してごめんなさい。恐れ入谷の鬼子母神、見事な勝利でした。

ワグネリアンを管理される友道康夫調教師は2016年の第83回のマカヒキ(2013.1.28)以来の東京優駿2勝目。馬主の金子真人ホールディングス(株)は、金子真人オーナーの個人名義時代も含めて、2004年の第71回のキングカメハメハ、2005年の第72回のディープインパクト、そして前述のマカヒキに続いて東京優駿4勝目(!)。金子オーナーにとって、ワグネリアンは父ディープインパクト、母ミスアンコール、母父キングカメハメハ、祖母ブロードアピールとすべてご自身の所有馬であっただけに、縁の血統、喜びも一入でしょう。また、生産のノーザンファームは、前身の社台ファーム早来時代も含めて、1996年の第63回のフサイチコンコルド(1993.2.11)、1999年の第66回のアドマイヤベガ(1996.3.12)、2001年の第68回のジャングルポケット(1998.5.7)、2004年の第71回のキングカメハメハ、2005年の第72回のディープインパクト、2009年の第76回のロジユニヴァース(2006.3.11)、2015年の第82回のドゥラメンテ(2012.3.22)、2016年の第83回のマカヒキ、2017年の第84回のレイデオロ(2014.2.5)に続いて東京優駿10勝目(!!)。皆様、それぞれに、本当におめでとうございました。

ワグネリアンの父であるディープインパクトにとっては、2012年の第79回のディープブリランテ(2009.5.8)、2013年の第80回のキズナ(2010.3.5)、2016年の第83回のマカヒキに続いて、4頭目の東京優駿勝ち産駒となりました。1番人気だったダノンプレミアム(2015.4.3)が敗れても、勝ったのはディープインパクトの仔。ディープインパクトは、2018年は日本だけではなく、第239回英ダービー(GI)の1番人気馬Saxon Warrior(2015.1.26)、第178回ジョッケクルブ賞(仏GI)の有力候補Study of Man(2015.4.9)も控えており、もしかしたら「同一年に3カ国で産駒がダービー制覇」という空前の快挙が成されるやも知れません。いえ、ここまで来たら、なんとしても成して欲しいものです^^

ワグネリアン、2015年生まれ世代の6955頭の頂点に立って、いざ行かん、これからの戦い。「ダービージョッキー」福永騎手と共に、さらなる活躍を期待しています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


第85回東京優駿(GI)の出走予定馬について

第85回東京優駿(GI)の出走予定馬について

馬名
(生年月日)
[F No.]
母の
何番仔?
4代血統構成
母父 祖母父 曾祖母父
1 ダノンプレミアム
(2015.4.3)
[1-s]
4番仔
(4連産目)
ディープインパクト Intikhab デインヒル Double Form
2 タイムフライヤー
(2015.2.1)
[14]
6番仔
(6連産目)
ハーツクライ ブライアンズタイム Alzao ボールドラッドUSA
3 テーオーエナジー
(2015.3.11)
[4-j]
3番仔
(2連産目)
カネヒキリ ★Crafty Prospector ◆Northern Dancer New Providence
4 アドマイヤアルバ
(2015.1.19)
[13-c]
4番仔
(4連産目)
ハーツクライ Bernstein Silver Deputy Theatrical
5 キタノコマンドール
(2015.2.12)
[9-f]
6番仔
(6連産目)
ディープインパクト キングカメハメハ ◆Nureyev ★Sharpen Up
6 ゴーフォザサミット
(2015.4.2)
[4-k]
10番仔?
(5連産目)
ハーツクライ Storm Cat Alleged Affirmed
7 コズミックフォース
(2015.2.14)
[4-g]
3番仔
(3連産目)
キングカメハメハ ネオユニヴァース Marquetry Medaille d’Or
8 ブラストワンピース
(2015.4.2)
[9-c]
初仔 ★ハービンジャー キングカメハメハ フジキセキ ★El Gran Senor
9 オウケンムーン
(2015.3.14)
[5-g]
6番仔
(不受胎後)
オウケンブルースリ エリシオ Storm Bird Arctic Tern
10 ステイフーリッシュ
(2015.2.22)
[5-g]
3番仔
(3連産目)
ステイゴールド キングカメハメハ Silver Hawk Chieftain
11 ジャンダルム
(2015.4.25)
[22-d]
7番仔? Kitten’s Joy サンデーサイレンス Danzig Icecapade
12 エポカドーロ
(2015.2.15)
[1-l]
5番仔
(不受胎後)
オルフェーヴル フォーティナイナー シェイディハイツ ◆Northern Dancer
13 グレイル
(2015.3.7)
[5-g]
5番仔
(5連産目)
ハーツクライ ロックオブジブラルタル Rainbow Quest Silver Hawk
14 エタリオウ
(2015.2.13)
[5-f]
2番仔?
(2連産目?)
ステイゴールド Cactus Ridge Broad Brush Private Account
15 ステルヴィオ
(2015.1.15)
[11-c ダンスタイム系]
3番仔
(不受胎後)
ロードカナロア ファルブラヴ サンデーサイレンス トウショウボーイ
16 ジェネラーレウーノ
(2015.1.27)
[2-f]
3番仔
(3連産目)
スクリーンヒーロー ★ロックオブジブラルタル Storm Cat Alydar
17 ワグネリアン
(2015.2.10)
[4-r]
4番仔
(4連産目)
ディープインパクト キングカメハメハ Broad Brush Valid Appeal
18 サンリヴァル
(2015.3.31)
[1-b フラストレート系]
3番仔
(3連産目)
ルーラーシップ アグネスタキオン サクラユタカオー ノーザンディクテイター

2015年生まれ世代の頂点を決める一戦、第85回東京優駿。

  1. エポカドーロ
  2. ダノンプレミアム
  3. サンリヴァル
  4. ジェネラーレウーノ
  5. ゴーフォザサミット
  6. ブラストワンピース

まったく難しく考えず。第78代皐月賞(GI)馬、無敗の2歳王者、皐月賞2着馬と3着馬、青葉賞(GII)勝ち馬、毎日杯(GIII)勝ち馬まで。

 

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。