第64回東京ダービーの勝ち馬-ハセノパイロ(2015.5.19)-

ハセノパイロ 牡 鹿毛 2015.5.19生 日高・広中稔氏生産 馬主・長谷川文夫氏 船橋・佐藤賢二厩舎

ハセノパイロ(2015.5.19)の4代血統表
パイロ(USA)
黒鹿毛 2005.2.19
種付け時活性値:0.25

Pulpit
鹿毛 1994.2.15
A.P. Indy
黒鹿毛 1989.3.31
Seattle Slew 1974.2.15
Weekend Surprise 1980.4.8
Preach
鹿毛 1989.3.26
Mr. Prospector 1970.1.28
Narrate 1980.4.6
Wild Vision
鹿毛 1998.5.16
▲Wild Again
黒鹿毛 1980.5.22
Icecapade 1969.4.4
Bushel-n-Peck 1958.3.21
Carol’s Wonder
芦毛 1984.3.15
Pass the Tab 1978.3.29
Carols Christmas 1977.4.10
タイキアヴェニュー(JPN)
鹿毛 2000.4.15
仔受胎時活性値:1.50
ティンバーカントリー(USA)
栗毛 1992.4.12
種付け時活性値:1.75
★Woodman
栗毛 1983.2.17
Mr. Prospector 1970.1.28
プレイメイト 1975.4.12
Fall Aspen
栗毛 1976.3.9
Pretense 1963.4.19
Change Water 1969.4.7
タイキブライト(USA)
鹿毛 1993.3.30
仔受胎時活性値:1.50
Strawberry Road(AUS)
鹿毛 1979.9.28
種付け時活性値:1.125
Whiskey Road 1972.2.19
Giftisa 1974.11.2
Global Glitter(USA)
鹿毛 1983.4.23
仔受胎時活性値:0.25
Key to Content(USA)
鹿毛 1977.2.27
種付け時活性値:1.25
Moon Glitter(USA)
芦毛 1972.3.30
仔受胎時活性値:0.50

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector4×4>

ハセノパイロ(2015.5.19)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
パイロ
(Seattle Slew系)
ティンバーカントリー
(Mr. Prospector系)
Strawberry Road
(Nijinsky系)
Key to Content
(Hyperion系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ティンバーカントリー
(Flattery)
3.75 タイキバカラと同牝系
(No. 3-o)
6番仔
(2連産目)

*

第64回東京ダービー(大井ダート2000m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 14 ハセノパイロ 牡3 56 矢野貴之 2:06.7    38.5 524
[+3]
佐藤賢二 2
2 12 クリスタルシルバー 牡3 56 的場文男 2:06.7 クビ 38.5 480
[-3]
村上頼章 6
3 8 クロスケ 牡3 56 笹川翼 2:06.8 クビ 38.2 459
[-7]
柏木一夫 8
4 4 モジアナフレイバー 牡3 56 繁田健一 2:06.8 ハナ 38.0 491
[-4]
福永敏 4
5 6 リコーワルサー 牡3 56 今野忠成 2:07.3 2.1/2 39.0 478
[-5]
荒山勝徳 5

2018年の第64回東京ダービー。昨年2017年はデビューから4連勝でハイセイコー記念を制し、ルヴァンスレーヴ(2015.1.26)が勝利した第68回全日本2歳優駿(JpnI)でも地方馬最先着となる3着だったハセノパイロ。2018年は、南関東クラシックの最有力候補として歩みを進めましたが、ニューイヤーC6着、京浜盃5着、羽田盃3着と、いずれもエスポワールシチー(2005.4.22)の仔であるヤマノファイト(2015.3.1)に後塵を拝していました。そうして迎えた大一番の東京ダービー。2歳時のきらめきを忘れていなかったファンはハセノパイロを2番人気に支持。直線であえぐ1番人気のヤマノファイトを尻目に、6番人気のクリスタルシルバー(2015.3.9)、8番人気のクロスケ(2015.4.12)、4番人気のモジアナフレイバー(2015.2.24)との「クビ、クビ、ハナ」の大接戦を制して、見事に第64代東京ダービー馬に輝きました。

ハセノパイロの鞍上である矢野貴之騎手は東京ダービー初制覇。矢野騎手は2018年の船橋移籍後のリッカルド(2011.5.23)の主戦としても知られていますね。管理される佐藤賢二調教師は2001年の第47回のトーシンブリザード(1998.5.15)、2017年の第63回のヒガシウィルウィン(2014.3.30)に続いて東京ダービー3勝目。馬主の長谷川文夫氏、生産の広中稔氏は共に東京ダービー初勝利でした。皆様、それぞれにおめでとうございました。

*

1着よりも2着に注目が集まるレースというのは仲々ありませんが、今回2着のクリスタルシルバーの鞍上だった的場文男騎手。これが実に10回目の東京ダービー2着。佐々木竹見・元騎手が持つ7151勝というとてつもない勝利記録を更新しようとされているレジェンドを以てしても、東京ダービーの勝利の頂は遠く……。

そんな的場騎手の東京ダービー2着10回の騎乗馬を確認してみますと、、、

  1. シナノジョージ(1983.4.5)
    →1986年の第32回。1着ハナキオー(1983.4.19)とは1馬身差。ハナキオーは後に南関東史上5頭目の3冠(羽田盃、東京ダービー、東京王冠賞)を達成
  2. シナノデービス(1984.4.13)
    →1987年の第33回。1着ジヨージレツクス(1984.5.5)とは3馬身差。シナノデービスは羽田盃まで5戦5勝であり、1番人気で東京ダービーに臨むも2着
  3. ホクテンホルダー(1986.4.22)
    →1989年の第35回。1着ロジータ(1986.5.26)とは3馬身差。ロジータは後に南関東史上6頭目の3冠を達成(唯一の牝馬による達成)
  4. ナイキゴージャス(1989.4.19)
    →1992年の第38回。1着グレイドショウリ(1989.3.30)とは4分の3馬身差。グレイドショウリは後に東京王冠賞も制して2冠達成
  5. ゴールドヘッド(1995.5.8)
    →1998年の第44回。1着アトミックサンダー(1995.4.12)とはクビ差。アトミックサンダーの馬主であった舛添要一氏は、1997年の第43回のサプライズパワー(1994.4.4)に続いて2年連続の東京ダービー制覇
  6. タイコウレジェンド(1996.5.17)
    →1999年の第45回。1着オリオンザサンクス(1996.4.10)とは2と2分の1馬身差。オリオンザサンクスは羽田盃、第1回となったジャパンダートダービー(統一GI)も制しました
  7. ナイキゲルマン(2000.2.27)
    →2003年の第49回。1着ナイキアディライト(2000.3.12)とは5馬身差。ナイキアディライトは羽田盃も制しており2冠達成。後にかしわ記念(当時統一GII、現JpnI)、日本テレビ盃(統一GII)にも勝利
  8. キョウエイプライド(2001.4.30)
    →2004年の第50回。1着アジュディミツオー(2001.6.2)とは2と2分の1馬身差。アジュディミツオーは後に東京大賞典(統一GI)2回、帝王賞(統一GI)、川崎記念(統一GI)、かしわ記念(統一GI)と統一GI5勝を挙げた21世紀の南関東を代表する名馬の1頭
  9. パーティメーカー(2012.4.14)
    →2015年の第61回。1着ラッキープリンス(2012.3.21)とは4分の3馬身差
  10. クリスタルシルバー
    →今年2018年の第64回。1着ハセノパイロとはクビ差

惜しい2着や相手が悪かった2着。色々な2着がありますが、来年2019年の第65回こそは。レジェンドの悲願達成に期待しています。

*

閑話休題。それでは、ハセノパイロの簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Global Glitter 1983.4.23 0勝
|タイキクリスタル 1992.3.31 3勝
||タイキバカラ 2001.2.8 3勝 クリスタルC(GIII)
||タイキクララ 2004.4.11 0勝
|||トミケンスラーヴァ 2010.2.13 万葉S(OP)
|タイキブライト 1993.3.30 0勝
||タイキアヴェニュー 2000.4.15 11勝
|||ハセノパイロ 2015.5.19 (本馬) 東京ダービーほか

米国から日本で継承されている3号族o分枝系。ハセノパイロの牝系近親にはクリスタルCの勝ち馬タイキバカラ、今年2018年の万葉Sを8歳にして制したトミケンスラーヴァが見えます。大井ダート2000m、中山芝1200m、京都芝3000m。近いところに見える馬でも、勝利を収めたコース、距離はバラエティに富んでいますね。

*

東京ダービーで復権を果たしたハセノパイロ。同じ大井ダート2000mの舞台で行われる第20回ジャパンダートダービー(JpnI)では、JRA勢を相手にどのような走りを見せてくれるでしょうか。1ヶ月後を楽しみに待ちたいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


第240回英オークス(GI)の勝ち馬-Forever Together(2015.5.25)-

Forever Together 牝 鹿毛 2015.5.25 生 愛国・Vimal And Gillian Khosla生産 馬主・Michael Tabor & Derrick Smith & Mrs John Magnier 愛国・A P O’Brien厩舎

Forever Together(2015.5.25)の4代血統表

Galileo
鹿毛 1998.3.30
種付け時活性値:0.00

Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Fairy Bridge
鹿毛 1975.5.4
Bold Reason 1968.4.8
Special 1969.3.28 ♀
Urban Sea
栗毛 1989.2.18
Miswaki
栗毛 1978.2.22
Mr. Prospector 1970.1.28
Hopespringseternal 1971.5.27
Allegretta
栗毛 1978.3.10
Lombard 1967
Anatevka 1969
Green Room
黒鹿毛 2002.5.1
仔受胎時活性値:1.00
Theatrical
鹿毛 1982.3.13
種付け時活性値:0.75
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28 ♀
ツリーオブノレッジ
鹿毛 1977.3.2
Sassafras 1967.2.19
Sensibility 1971
Chain Fern
鹿毛 1986.2.22
仔受胎時活性値:1.75
Blushing Groom
栗毛 1974.4.8
種付け時活性値:0.75
Red God 1954.2.15
Runaway Bride 1962
Chain Store
鹿毛 1972.5.11
仔受胎時活性値:1.25
Nodouble
栗毛 1965.3.4
種付け時活性値:1.50
General Store
鹿毛 1965.3.28
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer3×4、Special(♀)4×4、Hail to Reason5×5>

Forever Together(2015.5.25)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Galileo
(Sadler’s Wells系)
Theatrical
(Nureyev系)
Blushing Groom
(Red God系)
Nodouble
(Star Kingdom系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Nodouble
(Oceana)
5.50 兄と姉もGI馬
(No. 9-e)
9番仔?
(5連産目?)

*

2018年の第240回英オークス(GI。エプソムダウンズ芝12F6y)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 3 Forever Together 牝3 57.2 Donnacha O’Brien 2:40.39 A P O’Brien 4
2 1 Wild Illusion 牝3 57.2 William Buick 4 1/2 Charlie Appleby 1
3 6 Bye Bye Baby 牝3 57.2 Wayne Lordan 3 1/2 A P O’Brien 5
4 9 Magic Wand 牝3 57.2 Ryan Moore 3 A P O’Brien 2
5 5 Flattering 牝3 57.2 P B Beggy 1/2 A P O’Brien 7

2018年の第240回英オークス。2017年10月4日の1マイルのメイドンを4着、2017年10月22日の1マイル15yのメイドンを3着、明けて2018年5月9日の11F75yのチェシャーオークス(英L)を2着として迎えた、2018年6月1日の12F6yの第240回英オークス。Forever Together、第210回英2000ギニー(GI)を制したドナカ・オブライエン騎手を背に道中は5番手を進み、タッテナムコーナーを回った後は外ラチを目掛けて走り、1番人気だったWild Illusion(2015.2.18)との併せ馬を制して、力強く抜け出しました。Forever Together、デビューから4着、3着、2着と1つずつ着順を上げての4戦目、初勝利が伝統のクラシックとなりました。英オークスが初勝利となった馬は、1983年の第205回を制したSun Princess(1980.5.18)以来、35年ぶりのことでした。また、鞍上のドナカ騎手は英オークス初制覇であり、エイダン・パトリック・オブライエン調教師との父子での勝利となりました。なお、エイダン師は第220回のシャトゥーシュ(1995.4.29)、第223回のImagine(1998.2.20)、第228回のAlexandrova(2003.4.23)、第234回のWas(2009.5.11)、第237回のQualify(2012.4.22)、第238回のマインディング(2013.2.10)に続いて7回目の英オークス制覇となりました。

#余談。Sun Princessはその父イングリッシュプリンス(1971.5.8)が満8歳時の0交配、Forever Togetherはその父Galileoが満16歳時の0交配と、共に父からミニモの遺伝を受けた牝馬です。Sun Princessは孫にフサイチコンコルド(1993.2.11)アンライバルド(2006.4.13)兄弟がいます。また、今回の第240回英オークスで5着までに入ったオブライエン師の管理馬4頭は、いずれもGalileo産駒です。

閑話休題。以下にForever Togetherのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Chain Fern 1986.2.22 不出走
|Dayville 1994.1.19 3勝
||Alexander Ballet 1999.3.15 1勝
|||Hearts of Fire 2007.4.22 4勝 イタリアグランクリテリウム(GI) ツークンフツレネン(独GIII)ほか
|Spanish Fern 1995.1.22 6勝 イエローリボンS(米GI) サンタアナH(米GII)ほか
|Rusty Back 1998.2.25 不出走
||Heatseeker 2003.1.22 7勝 サンタアニタH(米GI) カリフォルニアンS(米GII) ネイティヴダイヴァーH(米GIII)ほか
|Green Room 2002.5.1 不出走
||Lord Shanakill 2006.3.30 5勝 ジャンプラ賞(仏GI) ミルリーフS(英GII) レノックスS(英GII)ほか
||Together Forever 2012.3.19 3勝 フィリーズマイル(英GI)ほか
||Forever Together 2015.5.25 (本馬) 英オークス(GI)

欧米で継承されている9号族e分枝系。Forever Togetherの母Green Roomは3頭のGI勝ち産駒を送り込む名繁殖牝馬。Forever Togetherとよく似た名前の姉Together Foreverは、Forever Togetherの全姉です。「よく似た名前の全姉全妹のGI勝ち馬」ということでは、昨年2017年の第34回ブリーダーズカップ・ディスタフ(米GI)を制したForever Unbridled(2012.4.24)とその全姉Unbridled Forever(2011.4.23)で触れましたが、どちらの姉妹も「Forever」が付くのが、不思議な一致です^^

この後は第124回愛オークス(GI)に向かうというForever Together。ドナカ騎手の手綱で第240回英オークスを制したのですから、そのままドナカ騎手で、馬と人の母国のクラシック制覇を目指してほしいもの。いみじくも、その馬名はForever Together。永遠に一緒に。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


第144回ケンタッキーオークス(米GI)の勝ち馬-Monomoy Girl(2015.3.26)-

Monomoy Girl 牝 栗毛 2015.3.26生 米国・FPF LLC & Highfield Ranch生産 馬主・Dubb, M., Monomoy Stables, LLC, The Elkstone Group LLC and Bethlehem Stables LLC 米国・Brad H. Cox厩舎

Monomoy Girl(2015.3.26)の4代血統表
Tapizar
鹿毛 2008.5.6
種付け時活性値:1.50
Tapit
芦毛 2001.2.27
Pulpit
鹿毛 1994.2.15
A.P. Indy 1989.3.31
Preach 1989.3.26
Tap Your Heels
芦毛 1996.2.16
★Unbridled 1987.3.5
Ruby Slippers 1982.3.18
Winning Call
鹿毛 1998.4.7
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Call Now
鹿毛 1992.3.28
Wild Again 1980.5.22
Carols Christmas 1977.4.10
Drumette
鹿毛 2008.4.20
仔受胎時活性値:1.50
ヘニーヒューズ
栗毛 2003.4.5
種付け時活性値:1.00
ヘネシー
栗毛 1993.3.25
▲Storm Cat 1983.2.27
Island Kitty 1976.2.23
Meadow Flyer
鹿毛 1989.1.22
Meadowlake 1983.3.12
Shortley 1980.3.11
Endless Parade
黒鹿毛 1997.4.22
仔受胎時活性値:0.50
Williamstown
黒鹿毛 1990.3.8
種付け時活性値:1.50
Seattle Slew 1974.2.15
Winter Sparkle 1983.5.2
Mnemosyne
鹿毛 1989.4.25
仔受胎時活性値:1.75
Saratoga Six
鹿毛 1982.4.13
種付け時活性値:1.50
My Lady Love
鹿毛 1981.4.27
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Seattle Slew5×4>

Monomoy Girl(2015.3.26)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Tapizar
(Seattle Slew系)
ヘニーヒューズ
(Storm Cat系)
Williamstown
(Seattle Slew系)
Saratoga Six
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Tapizar 5.50 伯父が米GIII勝ち馬
(No. 21-a)
3番仔?
(3連産目?)

*

2018年の第144回ケンタッキーオークス(米GI。チャーチルダウンズ・ダート9F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 14 Monomoy Girl 牝3 54.9 Florent Geroux 1:49.13 Brad H Cox 2
2 5 Wonder Gadot 牝3 54.9 John R Velazquez 1/2 Mark Casse 8
3 10 Midnight Bisou 牝3 54.9 Mike E Smith 3 3/4 Bill Spawr 1
4 13 Eskimo Kisses 牝3 54.9 Corey J Lanerie 1/2 Kenneth McPeek 6
5 4 Chocolate Martini 牝3 54.9 Javier Castellano 5 1/2 Thomas Amoss 7

2018年の第144回ケンタッキーオークス。例年「Run for the Roses」の前日に行われる「Lilies for the Fillies」。ケンタッキーダービー(米GI)がバラを賭けた戦いならば、ケンタッキーオークスは百合を賭けた戦い。2018年の第144回を制したのは、Monomoy Girl。2018年はレイチェルアレクサンドラS(米GII)、第80回アッシュランドS(米GI)とグレードレース連勝で臨んだ大一番。Monomoy Girlとフロラン・ジェルー騎手、道中は先行3番手から最終コーナー手前では先頭に立ち、鋭く迫ったWonder Gadot(2015.5.22)とジョン・ヴェラスケス騎手との叩き合いを制し、最後は半馬身差で先頭ゴール。栗毛に星ひとつ、鮮やかに駆けて、Monomoy Girl。鞍上のジェル―騎手、そして管理されるブラッド・H.コックス調教師にケンタッキーオークス初制覇をプレゼントしました。コックス師はケンタッキーオークスの前走アッシュランドSがGI初制覇だったそうで、コックス師にとって、Monomoy Girlは忘れられない名牝になることでしょう。

では、以下にMonomoy Girlのごく簡単な近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

Mnemosyne 1989.4.25 0勝
|Endless Parade 1997.4.22 5勝
||Drum Major 2002.1.22 6勝 ニッカボッカーH(米GIII)ほか
||Drumette 2008.4.20 1勝
|||Monomoy Girl 2015.3.26 (本馬) ケンタッキーオークス(米GI) アッシュランドS(米GI) レイチェルアレクサンドラS(米GII)ほか

米国で継承されている21号族a分枝系。伯父に米GIII勝ち馬が1頭見えるだけの地味な牝系ではありますが、祖母Endless Paradeはステークス3勝を含む5戦5勝の素質馬でした。そんな息を潜めるかのようにして、静かに受け継がれて来た牝系から現れた一等星がMonomoy Girl。

Monomoy Girl、次走は第150回ベルモントS(米GI)と同日、2018年6月9日土曜日に開催の第88回エイコーンS(米GI)の模様。第144代ケンタッキーダービー馬と第144代ケンタッキーオークス馬の同日競演、楽しみにしたいと思います。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

<参考WEB>


第135回伊ダービー(GII)の勝ち馬-Summer Festival(2015.4.16)-

Summer Festival 牡 黒鹿毛 2015.4.16生 英国・Pinnacle Bloodstock Ltd生産 馬主・Dioscuri Srl 伊国・A Botti厩舎

Summer Festival(2015.4.16)の4代血統表
Poet’s Voice
鹿毛 2007.3.7
種付け時活性値:1.75
Dubawi
鹿毛 2002.2.7
Dubai Millennium
鹿毛 1996.3.20
Seeking the Gold 1985.4.7
Colorado Dancer 1986.2.13
Zomaradah
鹿毛 1995.2.21
Deploy 1987.5.15
Jawaher 1998.5.13
Bright Tiara
栗毛 1989.3.27
Chief’s Crown
鹿毛 1982.4.7
Danzig 1977.2.12
Six Crowns 1976.4.21
Expressive Dance
芦毛 1978.4.24
★Riva Ridge 1969.4.13
Exclusive Dancer 1967.5.30
Kammaan
鹿毛 2006.2.6
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
ディクタット
黒鹿毛 1995.2.25
種付け時活性値:0.50
▲ウォーニング
青鹿毛 1985.4.13
Known Fact 1977.3.15
Slightly Dangerous 1979.4.8 ♀
アルヴォラ
黒鹿毛 1990.5.1
★Sadler’s Wells 1981.4.11
Park Appeal 1982.4.9
Qasirah
鹿毛 2001.2.12
仔受胎時活性値:1.00
Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
種付け時活性値:1.25
Mr. Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
アルタウィーラ
鹿毛 1995.2.2
仔受胎時活性値:1.25
Fairy King
鹿毛 1982.3.4
種付け時活性値:1.00
Donya
鹿毛 1985.4.10
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:Mr. Prospector5×4、Slightly Dangerous(♀)5×4、Northern Dancer5×5×5、Fairy Bridge(♀)5×5>

Summer Festival(2015.4.16)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Poet’s Voice
(Mr. Prospector系)
ディクタット
(Intent系)
Machiavellian
(Mr. Prospector系)
Fairy King
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Poet’s Voice
(Bright Tiara)
4.50 or 2.50 フレンチグローリーと同牝系
(No. 26)
3番仔?
(3連産目?)

*

2018年の第135回伊ダービー(GII。カパネッレ芝2200m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 7 Summer Festival 牡3 58 Cristian Demuro 2:17.10 A Botti 3
2 12 Henry Mouth 牡3 58 Pierre-Charles Boudot 1 1/2 Stefano Botti 3
3 6 Flower Party 牝3 56.5 Dario Vargiu 3 A Botti 1
4 3 Dark Acclaim 牡3 58 Frankie Dettori 1 1/2 Marco Botti 5
5 9 Wait Forever 牡3 58 Maxime Guyon 3/4 A Botti 1

2018年の第135回デルビーイタリアーノ。日本でもおなじみのクリスチャン・デムーロ騎手、昨年2017年の第134回のMac Mahon(2014.5.2)に続いての連覇、成る。デムーロ騎手は2015年の第132回のGoldstream(2012.4.2)を皮切りとして、近4年で3勝目。母国のクラシックでも活躍を見せられています。↑の結果の騎手欄を見れば、デムーロ騎手、ピエールシャルル・ブドー 騎手、ダリオ・バルジュー騎手、ランフランコ・デットーリ騎手、マキシム・ギュイヨン騎手と、いずれも来日経験のある騎手で占められました。

また、↑の結果の調教師欄をご覧いただくと一目瞭然ですが、2018年の第135回デルビーイタリアーノは、ボッティ家が上位独占という結果でした。1着、3着、5着の父アルデュイノ、2着の子ステファノ、4着の子マルコ。ステファノ師はMac Mahonの調教師でもあり、ボッティ家は今年2018年を含めた近10年のデルビーイタリアーノで6勝を挙げており、そのうち5勝がステファノ師によります。なお、アルデュイノ師は1983年の第100回のMy Top(1980.5.1)、2007年の第124回のAwelmarduk(2004.2.19)に続いてのデルビーイタリアーノ3勝目となりました。また、Awelmardukは距離短縮前のカパネッレ芝2400mで行われたデルビーイタリアーノの最後の勝ち馬です。

では、以下にSummer Festivalの近親牝系図を示しておきます。なお、近親牝系図内のレース名、格付けはいずれも施行当時のものです。

デュネット 1976.3.30 5勝 ディアヌ賞(仏GI) サンクルー大賞(仏GI) プランスドランジュ賞(仏GIII)ほか
|Donya 1985.4.10 0勝
||アルタウィーラ 1995.2.2 2勝
|||Qasirah 2001.2.12 1勝 プリンセスエリザベスS(英GIII)3着
||||Kammaan 2006.2.6 2勝
|||||Summer Festival 2015.4.16 (本馬) デルビーイタリアーノ(伊GII)
||Jumaireyah 1998.2.13 2勝
|||Reem Three 2003.2.21 3勝
||||Ajman Princess 2013.2.17 3勝 ジャンロマネ賞(仏GI)ほか
|||Afsare 2007.4.15 6勝 セレブレーションマイル(英GII) ソヴリンS(英GIII)ほか
||Zeeba 2002.1.15 1勝
|||Danadana 2008.4.15 6勝 ハクスレーS(英GIII)ほか
|フレンチグローリー 1986.4.3 5勝 ロスマンズインターナショナル(加GI) モーリスドニュイユ賞(仏GII) ラクープ(仏GIII)ほか
|ドリーミングガール 1989.4.2 0勝
||ドリームカムカム 1998.3.5 8勝 福島民友C(OP) テレビ愛知OP(OP) 福島民報杯(OP)

欧州と日本で継承されている26号族。Summer Festivalの5代母であるデュネットは、上述のとおり仏GI2勝の名牝にして、その父ハードツービート(1969)の代表産駒です。デュネツトの仔フレンチグローリーはGI勝ち馬となり輸入種牡馬、孫のドリームカムカムはオープン特別に強いスプリンターとして記憶に残ります。また、私が競馬を見始めた頃、仔であるデーヴィス(1991.3.23)が関西の条件級でよく走っていました。私にとっては、不思議と印象に残っている牝系です。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


第178回ジョッケクルブ賞(仏GI)の勝ち馬-Study of Man(2015.4.9)-

Study of Man 牡 鹿毛 2015.4.9生 愛国・Flaxman Stables Ireland Ltd生産 馬主・Flaxman Stables Ireland Ltd 仏国・P Bary厩舎

Study of Man(2015.4.9)の4代血統表
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:1.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969.5.10
Lady Rebecca 1971.2.28
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963
Highclere 1971.4.9
セカンドハピネス
鹿毛 2002.5.7
仔受胎時活性値:1.00
Storm Cat
黒鹿毛 1983.2.27
種付け時活性値:0.50
Storm Bird
鹿毛 1978.4.19
Northern Dancer 1961.5.27
South Ocean 1967.4.8
Terlingua
栗毛 1976.2.7
Secretariat 1970.3.30
Crimson Saint 1969.3.15
Miesque
鹿毛 1984.3.14
仔受胎時活性値:0.25
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
種付け時活性値:1.50
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
Pasadoble
鹿毛 1979.4.1
仔受胎時活性値:1.00
Prove Out
栗毛 1969.3.15
種付け時活性値:0.25
Santa Quilla
黒鹿毛 1970
仔受胎時活性値:2.00(0.00)

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer4×4×5>

Study of Man(2015.4.9)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ディープインパクト
(Halo系)
Storm Cat
(Storm Bird系)
Nureyev
(Northern Dancer系)
Prove Out
(Ribot系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Nureyev
(Miesque)
4.25 or 2.25 祖母がGI10勝の名牝
(No. 20)
8番仔
(2連産目)

*

2018年の第178回ジョッケクルブ賞(仏GI。シャンティイ芝2100m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 6 Study of Man 牡3 58 Stephane Pasquier 2:07.44 P Bary 2
2 17 Patascoy 牡3 58 Mickael Barzalona 1/2 X Thomas-Demeaulte 9
3 9 Louis D’or 牡3 58 Antoine Hamelin アタマ T Castanheira 13
4 16 Intellogent 牡3 58 Pierre-Charles Boudot アタマ F Chappet 8
5 5 Not Mine 牡3 58 Olivier Peslier 1 1/2 C Ferland 10

2018年の第178回ジョッケクルブ賞。「英国のかたきを仏国で討つ」とでも言いましょうか。第239回英ダービー(GI)で期待されたSaxon Warrior(2015.1.26)は残念ながら4着でした。けれどStudy of Man、仏国はシャンティイ芝2100mにおいて、直線の激しい攻防を制して、見事に第178回ジョッケクルブ賞で勝利を収めました。結果を先に知っていて、後追いで動画を見ましたが、決勝点で思わず「偉い!!」と声を上げてしまいました。Study of Man、本当に偉い。また、5着に入ったNot Mine(2015.3.20)は、2011年のカルティエ賞最優秀2歳牡馬であるDabirsim(2009.2.5)の仔、つまりはハットトリック(2001.4.26)の孫です。Not Mineの鞍上がハットトリックにGI勝利をもたらしたオリビエ・ペリエ騎手であることも縁でしょうか。サンデーサイレンスの血、遠く離れた仏国の地で、頑張っています。

Study of Manの鞍上であるステファン・パスキエ騎手はジョッケクルブ賞初制覇。パスキエ騎手と言えば、Study of Manの父ディープインパクトが挑んだ2006年の第85回凱旋門賞(仏GI)を制したRail Link(2003.3.26)の鞍上でもありました。ディープインパクトの凱旋門賞制覇を阻んだ騎手が、ディープインパクトの仔で仏国クラシックの最高峰を制する。奇縁が巡りました。Study of Manを管理されるパスカル・バリー調教師は、1994年の第154回のCeltic Arms(1991.1.20)、1996年の第156回のRagmar(1993.3.26)、1998年の第158回のドリームウェル(1995.1.31)、2002年の第162回のSulamani(1999.4.9)-半兄ドリームウェルとの兄弟制覇-、2004年の第164回のBlue Canari(2001.2.2)に続いて、実に6回目のジョッケクルブ賞制覇となりました。Study of Manの馬主であるフラックスマン・ステーブルス・アイルランド。平たく言えばニアルコス・ファミリーですが、ニアルコス・ファミリーとして見れば、1993年の第153回のHernando(1990.2.8)、1998年の第158回のドリームウェル、2002年の第162回のSulamaniに続いて4回目のジョッケクルブ賞制覇でした。皆様、おめでとうございました。

#余談。バリー師の管理されたジョッケクルブ賞勝ち馬には0の理論的に見どころの多い馬が多く、Celtic Armsはその父Comrade in Arms(1982.4.13)が満8歳時のミニモの遺伝馬、Ragmarはその父Tropular(1981.1.29)がグループレース勝ちのない超マイナー種牡馬、Sulamaniがその父Hernandoが満8歳時のミニモの遺伝馬、Blue Canariの父がAcatenango(1982.4.13)。そしてStudy of Manが欧州ではまだまだ絶対数が少ないサンデーサイレンス系。その馬選び、サスガ。

*

さて、Study of Manの最優性先祖である祖母父Nureyevは現役時代に2勝を挙げ、その主な勝ち鞍にトーマスブライアン賞(仏GIII)があり、1980年の第172回英2000ギニー(GI)1着入線失格が最後のレースとなりました。

1980年の第172回英2000ギニー。スタブロス・ニアルコス氏の服色で走ったNureyevは、さっそうと1着入線も、3着入線のポッセ(1977.5.15)に対するインターフェアにより、失格。結局、英2000ギニーの後はレースに出走することのなかったNureyev、レースで他馬に先着されることはありませんでした。

そんなNureyev、実は中島国治氏が「忘れられない思い出がある」と述べられた馬でもありました。中島氏がNureyevに関して述べられた文章を、以下に引用しておきます。

◎ヌレイエフ(Nureyev 1977年)は3戦2勝。トーマス・ブライアン賞(GIII)の勝ち馬で、イギリス2000ギニー(GI)において1着入線したが失格となった。以後競馬には出走せず種牡馬となった。同馬は2歳の夏、キーンランド・セレクト・セールにおいてユージン・オブライエン氏が130万ドルでセリ落とした。

実は、このヌレイエフには忘れられない思い出がある。1978年の夏の初めにタイヘイ牧場の六郎田靖氏が、キーンランドで馬を買うからセリ名簿から選んでみてくれ、と私が牧場へ行ったときに頼まれた。タイヘイ牧場には、アメリカン・スタッド・ブック、スタリオン・ブックなど調べるための書物が十分にあった。私は2週間の間牧場に泊まり込み、セリの出場馬を1頭ずつ綿密に調べて、そして選び出した馬がヌレイエフであった。

-「競馬最強の法則」、1998年10月号、P87より抜粋-

まま、0の理論的なお話をするブログですので、ご容赦願います^^;

*

Study of Man。仏国3歳王者として挑むこの先が真に楽しみです。そしてまた、気の早いお話ですが、サンデーサイレンスの血を欧州で根付かせるのは、果たしてStudy of ManかSaxon Warriorか。2018年の欧州クラシックを制した、2015年生まれ世代のディープインパクト産駒2頭の未来に幸多からんことを。

  

それでは、これから走る馬、人すべてが無事でありますように。