2016年11月一覧

年度代表馬の同期生を辿る(其の伍)-ヤマニンゼファー(1988.5.27)-。

ヤマニンゼファー 牡 鹿毛 1988.5.27生 新冠・錦岡牧場生産 馬主・土井肇氏 美浦・栗田博憲厩舎

ヤマニンゼファー(1988.5.27)の4代血統表
ニホンピロウイナー
黒鹿毛 1980.4.27
種付け時活性値:1.75
スティールハート
黒鹿毛 1972.3.25
Habitat
鹿毛 1966.5.4
Sir Gaylord 1959.2.12
Little Hut 1952
A.1.
芦毛 1963
★Abernant 1946
Asti Spumante 1947
ニホンピロエバート
鹿毛 1974.3.17
チャイナロック
栃栗毛 1953
Rockefella 1941
May Wong 1934
ライトフレーム
黒鹿毛 1959.3.15
ライジングフレーム 1947
グリンライト 1947.4.6
ヤマニンポリシー
鹿毛 1981.5.4
仔受胎時活性値:1.50
Blushing Groom
栗毛 1974.4.8
種付け時活性値:1.50
Red God
栗毛 1954.2.15
Nasrullah 1940.3.2
Spring Run 1948
Runaway Bride
鹿毛 1962
Wild Risk 1940
Aimee 1957
ヤマホウユウ
黒鹿毛 1968.4.19
仔受胎時活性値:1.00
ガーサント
鹿毛 1949.4.5
種付け時活性値:0.50
Bubbles 1925
Montagnana 1937
ミスタルマエ
鹿毛 1963.5.13
仔受胎時活性値:1.00
ハクリョウ
鹿毛 1950.5.6
種付け時活性値:1.00
バドミントン
黒鹿毛 1953
仔受胎時活性値:0.25

<5代血統表内のクロス:なし>

ヤマニンゼファー(1988.5.27)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ニホンピロウイナー
(Habitat系)
Blushing Groom
(Red God系)
ガーサント
(Hermit系)
ハクリョウ
(Blandford系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ニホンピロウイナー 3.75
(No.1-m)
3番仔
(3連産目)

*

第42回安田記念(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 18 ヤマニンゼファー 牡4 57 田中勝春 1:33.8    36.5 454
[+2]
栗田博憲 11
2 8 カミノクレッセ 牡5 57 南井克巳 1:33.9 3/4 35.8 504
[+6]
工藤嘉見 5
3 2 ムービースター 牡6 57 武豊 1:34.0 クビ 35.8 426
[0]
坪憲章 10
4 14 マルマツエース 牡4 57 的場均 1:34.0 クビ 35.7 526
[+4]
仲住芳雄 12
5 17 ダイナマイトダディ 牡4 57 加藤和宏 1:34.1 1/2 36.1 458
[0]
鈴木康弘 2

「初の重賞はなんとGIです!!」。フジテレビの中継では、塩原恒夫アナウンサーがそう叫ばれた、1992年の第42回安田記念。ヤマニンゼファーにとっては、初の重賞どころか、芝の初勝利がこの安田記念で、1600mの距離も初挑戦。鞍上の田中勝春騎手にとっても、GI初制覇となりました。

*

第43回安田記念(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 14 ヤマニンゼファー 牡5 57 柴田善臣 1:33.5    35.6 460
[0]
栗田博憲 2
2 6 イクノディクタス 牝6 55 村本善之 1:33.7 1.1/4 34.9 464
[0]
福島信晴 14
3 7 シンコウラブリイ 牝4 55 岡部幸雄 1:33.7 ハナ 35.7 436
[-2]
藤沢和雄 3
4 4 シスタートウショウ 牝5 55 角田晃一 1:33.7 アタマ 35.4 474
[0]
鶴留明雄 5
5 15 ロータスプール 牡6 57 R.ロメロ 1:33.7 ハナ 35.7 486
[不明]
B.ケシンガーJr. 7

チャレンジャーとして挑んだ前年からは一変して、ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ1993年の第43回安田記念。その前走京王杯SC(GII)では59kgを背負いながら、シンコウラブリイ(1989.2.2)以下を完封。この1993年から国際競走となった安田記念ですが、恐らく、陣営は前年以上の自信を持って、レースに向かわれたのではないでしょうか。

果たせるかな、ヤマニンゼファー。先行2番手から軽やかに抜け出して、連覇達成。混戦の2着争いを尻目に完勝を遂げ、鞍上の柴田善臣騎手にGI初制覇を贈りました。

*

第108回天皇賞・秋(GI)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 8 ヤマニンゼファー 牡5 58 柴田善臣 1:58.9    36.4 456
[+2]
栗田博憲 5
2 2 セキテイリュウオー 牡4 58 田中勝春 1:58.9 ハナ 35.9 456
[0]
藤原敏文 6
3 12 ウィッシュドリーム 牡4 58 藤田伸二 1:59.4 3 36.0 458
[+2]
坪憲章 8
4 11 ゴールデンアイ 牡5 58 菊沢隆徳 1:59.5 クビ 36.0 462
[0]
柄崎孝 17
5 9 ナリタチカラ 牡5 58 武豊 1:59.6 3/4 36.2 472
[0]
大久保正陽 7

1993年の第108回天皇賞・秋。府中の直線で見せた、根性比べ。2頭の叩き合いになり、内のヤマニンゼファーが外のセキテイリュウオー(1989.4.30)に対して、自ら、馬体を併せに行きました。鞍上の柴田善臣騎手の意図ではなく、ヤマニンゼファー自身の意思によって、内から詰め寄って行ったように見えました。この天皇賞までにGI2勝のチャンピオンホースの意地が、そうさせたように見えました。

よしんば柴田騎手の指示だとしても、「ヤマニンゼファーならば競り合いになったら負けない」という柴田騎手の鞍下への信頼があったのでしょう。そんな柴田騎手に応えてか、ボスになろうという競走意欲に燃えてか、ヤマニンゼファー。456kgの豆タンクは、同じ456kgとは思えない大柄に見えるセキテイリュウオーを、決勝点で「ハナ」だけ抑えていました。負かしたセキテイリュウオーの鞍上は田中勝春騎手。上述のとおり、田中騎手のGI初制覇はヤマニンゼファーによる1992年の安田記念です。

1993年の天皇賞・秋は、ヤマニンゼファーの強さを知り尽くした騎手同士の一騎討ちでもありました。そうして、ヤマニンゼファーは初挑戦となる2000mの距離を克服して、父ニホンピロウイナーが成し得なかった天皇賞制覇を遂げたのでした。

*

あの耳を「ピュッ」と後ろに絞って走る姿。「一所懸命」という言葉も似つかわしかった、ヤマニンゼファー。でも、私にとっては「紅顔の美少年」というイメージなんですよね。オメメぱちくりの本当に可愛らしい馬でした。

種牡馬生活を引退した今は、故郷の錦岡牧場で余生を過ごしているそうです。そんな「最強のそよ風」も、気がつけば満28歳。サラブレッドとして、すでに老境の域。

ヤマニンゼファー、どうぞ、ずっと息災で。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

20世紀の名馬 第67位 ヤマニンゼファー ヤマニン唯一のランクイン   競馬動画→mylist/7354219

第36回ジャパンカップ(GI)の勝ち馬。

キタサンブラック 牡 鹿毛 2012.3.10生 日高・ヤナガワ牧場生産 馬主・(有)大野商事 栗東・清水久詞厩舎

キタサンブラック(2012.3.10)の4代血統表
ブラックタイド
黒鹿毛 2001.3.29
種付け時活性値:0.50
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969.5.10
Lady Rebecca 1971.2.28
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963
Highclere 1971
シュガーハート
鹿毛 2005.3.6
仔受胎時活性値:1.50
サクラバクシンオー
鹿毛 1989.4.14
種付け時活性値:1.75
サクラユタカオー
栗毛 1982.4.29
テスコボーイ 1963
アンジェリカ 1970.3.29
サクラハゴロモ
鹿毛 1984.4.13
ノーザンテースト 1971.3.15
クリアアンバー 1967.5.8
オトメゴコロ
栗毛 1990.4.18
仔受胎時活性値:1.50
ジャッジアンジェルーチ
栗毛 1983.2.22
種付け時活性値:1.50
Honest Pleasure 1973.3.28
Victorian Queen 1971.3.24
ティズリー
鹿毛 1981.4.27
仔受胎時活性値:2.00
Lyphard
鹿毛 1969.5.10
種付け時活性値:0.75
Tizna(CHI)
鹿毛 1969
仔受胎時活性値:0.625

<5代血統表内のクロス:Lyphard4×4、Northern Dancer5×5×5>

キタサンブラック(2012.3.10)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ブラックタイド
(Halo系)
サクラバクシンオー
(Princely Gift系)
ジャッジアンジェルーチ
(Bold Ruler系)
◆Lyphard
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
サクラバクシンオー
(スターハイネス)
5.625 4代母はチリ産で米GI3勝
(No.9-g)
3番仔
(2連産目)

*

第36回ジャパンカップ(GI)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破
時計
着差 上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
1 1 キタサンブラック 牡4 57 武豊 2:25.8    34.7 536
[-2]
清水久詞 1
2 12 サウンズオブアース 牡5 57 M.デムーロ 2:26.2 2 1/2 34.5 502
[-8]
藤岡健一 5
3 17 シュヴァルグラン 牡4 57 福永祐一 2:26.3 クビ 34.4 482
[+8]
友道康夫 6
4 3 ゴールドアクター 牡5 57 吉田隼人 2:26.4 1/2 35.1 504
[+8]
中川公成 3
5 16 リアルスティール 牡4 57 R.ムーア 2:26.4 クビ 35.1 506
[+4]
矢作芳人 2

第36回ジャパンカップを制したのは、北島三郎オーナーの持ち馬キタサンブラックと武豊騎手。1枠1番、最内から抜群の発馬を決めると、他に行く馬がいないと見るや、16頭を引き連れての逃げ。1000m通過1分1秒7、2000m通過2分2秒3と余力充分のペース。ユタカさんがラスト300mあたりから追い出しに掛かると後続との差を広げ、最後はサウンズオブアース(2011.4.12)とミルコ・デムーロ騎手が差し込んで来たものの、決勝点では2と2分の1馬身差。1番人気に見事応えての完勝は、第4回のカツラギエース(1980.4.24)、第23回のタップダンスシチー(1997.3.16)に続く、史上3頭目のジャパンカップ逃げ切り勝ちでした。

キタサンブラックは今回のジャパンカップも含めて、1枠1番で4戦4勝。順にスプリングS(GII)、天皇賞・春(GI)、京都大賞典(GII)、そしてジャパンカップ。白い帽子に「黒、茶三本輪」の勝負服、鹿毛の流星も鮮やかにキタサンブラック。ジャパンカップではユタカさんに史上単独最多勝となる4勝目をプレゼントしました。そしてまた、デビュー55周年の北島オーナーには、キタサンブラック自身のGI勝利数そのままにGI3勝目を贈りました。

天皇賞・春とジャパンカップ、タイトル2つを蹄中に収めて挑む先は、2016年の掉尾を飾る第61回有馬記念(GI)。果たして、また再びの「まつり」熱唱が成されるのでしょうか。お楽しみは2016年12月25日日曜日、15時25分を待ちましょう。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


2017年のクラシック候補生を確認する(其の漆)。

カデナ 牡 鹿毛 2014.3.30生 新ひだか・グランド牧場生産 馬主・前田幸治氏 栗東・中竹和也厩舎

カデナ(2014.3.30)の4代血統表
ディープインパクト
鹿毛 2002.3.25
種付け時活性値:0.75
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
ウインドインハーヘア
鹿毛 1991.2.20
Alzao
鹿毛 1980.2.28
Lyphard 1969.5.10
Lady Rebecca 1971.2.28
Burghclere
鹿毛 1977.4.26
Busted 1963
Highclere 1971
フレンチリヴィエラ
栗毛 1999.3.23
仔受胎時活性値:1.50
フレンチデピュティ
栗毛 1992.1.30
種付け時活性値:1.50
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Mitterand
鹿毛 1981.2.19
Hold Your Peace 1969.1.24
Laredo Lass 1971.3.19
Actinella
鹿毛 1990.5.28
仔受胎時活性値:2.00
Seattle Slew
黒鹿毛 1974.2.15
種付け時活性値:1.75
Bold Reasoning 1968.4.29
My Charmer 1969.3.25
Aerturas
栗毛 1981.5.4
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
マナード
黒鹿毛 1973.2.26
種付け時活性値:1.75
Amiel
鹿毛 1976.3.12
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5>

カデナ(2014.3.30)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ディープインパクト
(Halo系)
フレンチデピュティ
(Deputy Minster系)
Seattle Slew
(Bold Ruler系)
マナード
(Turn-to系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Seattle Slew
(My Charmer)
6.50 or 4.50 半兄スズカコーズウェイ
(No.16-h)
9番仔
(4連産目)

2016年の第3回京都2歳S(GIII)を制したのは、カデナ。道中は後方8番手を進んで、直線は1番人気のヴァナヘイム(2014.1.25)を目標にして、大外から一気の末脚を見せ、決勝点ではヴァナヘイムに1と4分の1馬身差を着けての勝利。カデナ、フランス語で「南京錠」を意味するその馬名、ロックしたのは重賞勝利によるクラシック挑戦権でした。

カデナの最優性先祖である祖母父Seattle Slewは現役時代に17戦14勝、2着2回。言わずと知れた史上10頭目の米国3冠馬にして、史上初めて無敗で米国3冠を達成した名馬中の名馬の1頭です。米国3冠であるケンタッキーダービー(米GI)、プリークネスS(米GI)、ベルモントS(米GI)のほかに、シャンペンS(米GI)、フラミンゴS(米GI)、ウッドメモリアルS(米GI)、マールボロC招待H(米GI)、ウッドワードS(米GI)、スタイヴァサントH(米GIII)と重賞合計9勝を挙げました。

そんなSeattle Slewは種牡馬としても大活躍を果たし、

  1. A.P. Indy(1989.3.31)
    →ベルモントS、ブリーダーズカップ・クラシック(米GI)、サンタアニタダービー(米GI)、ハリウッドフューチュリティ(米GI)ほか。1992年エクリプス賞年度代表馬。現代のSeattle Slew系の「サイアーオブサイアーズ」。「馬喰」佐藤伝二氏が見出した馬としても知られています
  2. Swale(1981.4.21)
    →ケンタッキーダービー、ベルモントS、フロリダダービー(米GI)、フューチュリティS(米GI)、ヤングアメリカS(米GI)ほか。ベルモントS勝利の8日後に急死というアクシデントに見舞われました。1984年エクリプス賞最優秀3歳牡馬
  3. Slew o’ Gold(1980.4.19)
    →ジョッキークラブ金杯(米GI)2回、ウッドメモリアルS、ホイットニーH(米I)、ウッドワードS2回、マールボロC招待HとGI7勝。1983年エクリプス賞最優秀3歳牡馬、1984年エクリプス賞最優秀古牡馬
  4. Landaluce(1980.4.11)
    →オークリーフS(米GI)、ハリウッドラッシーS(米GII)-21馬身差勝ち(!!)-、デルマーデビュータントS(米GII)ほか。Seattle Slew産駒初のGI勝ち馬。1982年エクリプス賞最優秀2歳牝馬を受賞するも、2歳時に死亡する不運
  5. Capote(1984.3.25)
    →ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル(米GI)、ノーフォークS(米GI)。1986年エクリプス賞最優秀2歳牡馬。半兄に名馬Exceller(1973.5.12)。Excellerは1978年のジョッキークラブ金杯でSeattle Slew、Affirmed(1975.2.21)の2頭の3冠馬を下しました
  6. Surfside(1997.1.21)
    →フリゼットS(米GI)、ハリウッドスターレットS(米GI)、サンタアニタオークス(米GI)、ラスヴィルヘネスS(米GI)ほか。2000年エクリプス賞最優秀3歳牝馬
  7. Vindication(2000.1.28)
    →ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル、ケンタッキーCジュヴェナイルS(米GIII)。2002年エクリプス賞最優秀2歳牡馬。種牡馬Seattle Slew最晩年の代表産駒も、満8歳時に夭折
  8. スルーザドラゴン(1982.4.3)
    →ハリウッドダービー(米GI)ほか。輸入種牡馬としてミルフォードスルー(1988.3.18)、テンザンハゴロモ(1988.4.10)の2頭のJRA重賞勝ち馬を輩出
  9. シアトルミーティア(1986.4.23)
    →スピナウェイS(米GI)、アストリアS(米GIII)ほか。輸入繁殖牝馬
  10. ダンツシアトル(1990.5.13)
    →宝塚記念(GI)、京阪杯(GIII)。1995年の宝塚記念は京都芝2200mを2分10秒2という当時の日本レコードで勝利。2016年現在も軽種馬協会の九州種馬場で種牡馬として供用
  11. タイキブリザード(1991.3.12)
    →安田記念(GI)、大阪杯(GII)、京王杯SC(GII)ほか。半兄Theatrical(1982.3.13)という世界的良血馬は、そのクビを低く下げた走法が印象的でした。上述の1995年の宝塚記念ではダンツシアトルとのSeattle Slew産駒ワンツーを決めました
  12. ヒシナタリー(1993.2.16)
    →阪神牝馬特別(GII)、ローズS(GII)、小倉記念(GIII)、フラワーC(GIII)。満3歳時の1996年に年間重賞4勝を挙げ、宝塚記念でも4着に頑張りました
  13. マチカネキンノホシ(1996.4.2)
    →AJCC(GII)、アルゼンチン共和国杯(GII)ほか。こちらも伯父Alysheba(1984.3.3)という、世界的良血の藤沢和雄厩舎の所属馬でした

のほか、多数のGI勝ち馬、重賞勝ち馬を送り込みました。Bold Ruler(1954.4.6)系は、Seattle SlewがA.P. Indyを輩出したことによって、21世紀現在も勢力を保っていると言っても過言ではないでしょう。史上に残る偉大な馬でした、Seattle Slew。

ちなみに、真相は分かりかねますが、故・中島国治氏は、ファシグ・ティプトンのセリ名簿からSeattle Slewをチョイスされたそうな。

実は、このヌレイエフには忘れられない思い出がある。1978年の夏の初めにタイヘイ牧場の六郎田靖氏が、キーンランドで馬を買うからセリ名簿から選んでみてくれ、と私が牧場へ行ったときに頼まれた。タイヘイ牧場には、アメリカン・スタッド・ブック、スタリオン・ブックなど調べるための書物が十分にあった。私は2週間の間牧場に泊まり込み、セリの出場馬を1頭ずつ綿密に調べて、そして選び出した馬がヌレイエフであった。なぜ六郎田氏が私に頼んだかである。それは、1975年のファッシグチプトンの名簿の中から私が1頭選んだ馬がシアトルスルー(Seattle Slew 1974年)であったからだ。同馬はアメリカの三冠馬となった。

-『競馬最強の法則』誌、1998年10月号、P87より抜粋。-

<参考WEB>

  • http://www.seattleslew.com/
    →Seattle Slewのオフィシャルサイト。コピーライトとして「© 2016 Karen & Mickey Taylor, LLC. All rights reserved.」という記載があります。Seattle Slewの馬主だったテイラー夫妻ですね

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


第49回レッドカーペットH(米GIII)の勝ち馬-ヌーヴォレコルト(2011.2.25)-。

ヌーヴォレコルト 牝 栗毛 2011.2.25生 千歳・社台ファーム生産 馬主・原禮子氏 美浦・斎藤誠厩舎

ヌーヴォレコルト(2011.2.25)の4代血統表
ハーツクライ
鹿毛 2001.4.15
種付け時活性値:0.25
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
★Halo
黒鹿毛 1969.2.7
Hail to Reason 1958.4.18
Cosmah 1953.4.4
Wishing Well
鹿毛 1975.4.12
Understanding 1963.2.17
Mountain Flower 1964.3.23
アイリッシュダンス
鹿毛 1990.3.26
トニービン
鹿毛 1983.4.7
カンパラ 1976.2.19
Severn Bridge 1965
ビューパーダンス
黒鹿毛 1983.2.26
Lyphard 1969.5.10
My Bupers 1967.6.1
オメガスピリット
鹿毛 2001.2.25
仔受胎時活性値:0.25
スピニングワールド
栗毛 1993.3.5
種付け時活性値:1.75
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
Northern Dancer 1961.5.27
Special 1969.3.28
Imperfect Circle
鹿毛 1988.2.1
Riverman 1969
Aviance 1982.5.6
ファーガーズプロスペクト
芦毛 1990.4.24
仔受胎時活性値:0.75
Chief’s Crown
鹿毛 1982.4.7
種付け時活性値:1.75
Danzig 1977.2.12
Six Crowns 1976.4.21
Fager’s Glory
芦毛 1976.2.4
仔受胎時活性値:1.25
Mr.Prospector
鹿毛 1970.1.28
種付け時活性値:1.25
Street’s Glory
芦毛 1972.4.20
仔受胎時活性値:0.75

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×4・5>

ヌーヴォレコルト(2011.2.25)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ハーツクライ
(Halo系)
スピニングワールド
(Nureyev系)
Chief’s Crown
(Danzig系)
Mr.Prospector
(Raise a Native系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
スピニングワールド
(Lady Angela)
3.00 伯母ゴッドインチーフ
(No.3-d)
3番仔
(3連産目)

*

レッドカーペットハンデキャップ(G3)の結果

http://www.equibase.com/static/chart/pdf/DMR112416USA7.pdf

第49回レッドカーペットH(米GIII)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 1 ヌーヴォレコルト 牝5 122 岩田康誠 2:15.6 斎藤誠 3
2 2 Arles 牝4 119 J.ロザリオ ハナ G.モーション 1
3 3 Swear by It 牝5 118 N.アロヨJr. 1 N.エスラー 8
4 6 Into the Mystic 牝4 117 F.プラ 1 1/4 R.マンデラ 4
5 5 Frenzified 牝4 121 S.ゴンザレス 1/2 J.キャシディ 2

出走馬10頭中トップハンデの122ポンド(≒55.3kg)を背負った3番人気のヌーヴォレコルトと岩田康誠騎手、119ポンド(≒54.0kg)を背負った1番人気馬Arles(2012.4.20)とジョエル・ロザリオ騎手を決勝点で「ハナ」だけ捉えて、見事に米国重賞初優勝を遂げました。

ヌーヴォレコルト、3歳春の優駿牝馬(GI)では圧倒的1番人気だったハープスター(2011.4.24)を破り、3歳秋はローズS(GII)を勝ってGI馬の矜持を示し、4歳春の中山記念(GII)では牝馬として24年ぶりの勝利、そうして満5歳秋に米国でGIIIを制覇。これは、立派。

そんなヌーヴォレコルトの次走は香港ヴァーズ(GI)の模様。引き続き岩田騎手とのコンビで挑む大舞台、もうひと花を期待しています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。


2017年のクラシック候補生を確認する(其の陸)。

ジューヌエコール 牝 鹿毛 2014.3.21生 安平・ノーザンファーム生産 馬主・(有)サンデーレーシング 栗東・安田隆行厩舎

ジューヌエコール(2014.3.21)の4代血統表
クロフネ
芦毛 1998.3.31
種付け時活性値:1.75
フレンチデピュティ
栗毛 1992.1.30
Deputy Minister
黒鹿毛 1979.5.17
Vice Regent 1967.4.29
Mint Copy 1970.2.24
Mitterand
鹿毛 1981.2.19
Hold Your Peace 1969.1.24
Laredo Lass 1971.3.19
ブルーアヴェニュー
芦毛 1990.2.15
Classic Go Go
鹿毛 1978.2.11
Pago Pago 1960
Classic Perfection 1972.4.22
Eliza Blue
芦毛 1983.4.11
Icecapade 1969.4.4
コレラ 1978.2.18
ルミナスポイント
青鹿毛 2003.2.23
仔受胎時活性値:0.50
アグネスタキオン
栗毛 1998.4.13
種付け時活性値:1.00
サンデーサイレンス
青鹿毛 1986.3.25
Halo 1969.2.7
Wishing Well 1975.4.12
アグネスフローラ
鹿毛 1987.6.18
ロイヤルスキー 1974.5.24
アグネスレディー 1976.3.25
ソニンク
黒鹿毛 1996.2.8
仔受胎時活性値:1.50
★Machiavellian
黒鹿毛 1987.1.31
種付け時活性値:0.00
★Mr.Prospector 1970.1.28
Coup de Folie 1982.4.2
Sonic Lady
鹿毛 1983.2.15
仔受胎時活性値:1.00
Nureyev
鹿毛 1977.5.2
種付け時活性値:1.25
Stumped
鹿毛 1977.3.17
仔受胎時活性値:1.25

<5代血統表内のクロス:Halo4×5、Northern Dancer5×5>

ジューヌエコール(2014.3.21)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
クロフネ
(Deputy Minister系)
アグネスタキオン
(Halo系)
★Machiavellian
(Mr.Prospector系)
Nureyev
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
クロフネ
(フレンチデピュティ)
4.25 従兄ロジユニヴァース
(No.B3)
5番仔
(5連産目)

中京芝1400mの新馬、阪神芝1400mのききょうS(OP)、そして京都芝1600mの第51回デイリー杯2歳S(GII)と無傷の3連勝を飾りました、ジューヌエコール。その馬名の意味は「大規模艦隊に強力な小型艦で対抗する19世紀の海軍の戦略思想(仏)」ということです。詳しくは日本語版Wikipediaのジューヌ・エコールの記事などをご参照ください。

ジューヌエコールの最優性先祖である父クロフネは、現役時代に6勝を挙げその主な勝ち鞍にジャパンカップダート(現チャンピオンズカップ、GI)、NHKマイルカップ(GI)、武蔵野S(GIII)、毎日杯(GIII)と重賞4勝。芝でもダートでも強い馬でしたが、やはり3歳秋の武蔵野Sにおける東京ダート1600m1分33秒3、ジャパンカップダートにおける東京ダート2100m2分5秒9という、連続日本レコードの圧勝ぶりが記憶に残ります。また、3歳春の毎日杯における阪神芝2000mの1分58秒6にもビックリしました。

そんなクロフネの代表産駒には

  1. フサイチリシャール(2003.4.6)
    →朝日杯FS(GI)、阪神C(GII)、東京スポーツ杯2歳S(GIII)ほか
  2. スリープレスナイト(2004.2.7)
    →スプリンターズS(GI)、CBC賞(GIII)、北九州記念(GIII)ほか
  3. カレンチャン(2007.3.31)
    →スプリンターズS、高松宮記念(GI)、阪神牝馬S(GII)、函館SS(GIII)、キーンランドC(GIII)ほか
  4. ホエールキャプチャ(2008.2.24)
    →ヴィクトリアマイル(GI)、府中牝馬S(GII)、ローズS(GII)、東京新聞杯(GIII)、クイーンC(GIII)ほか
  5. アップトゥデイト(2010.2.18)
    →中山大障害(J・GI)、中山グランドジャンプ(J・GI)、小倉サマージャンプ(J・GIII)ほか
  6. クラリティスカイ(2012.3.7)
    →NHKマイルC、いちょうS(現サウジアラビアロイヤルC、GIII)ほか
  7. ホワイトフーガ(2012.3.28)
    →JBCレディスクラシック(JpnI)2回、関東オークス(JpnII)、スパーキングレディーC(JpnIII)、TCK女王盃(JpnIII)ほか
  8. ホワイトメロディー(2004.3.16)
    →関東オークス、クイーン賞(JpnIII)
  9. オディール(2005.2.28)
    →ファンタジーS(GIII)、阪神牝馬S3着、チューリップ賞(GIII)3着
  10. ブラボーデイジー(2005.3.28)
    →エンプレス杯(JpnII)、福島牝馬S(GIII)、ヴィクトリアマイル2着ほか
  11. ユキチャン(2005.3.28)
    →関東オークス、TCK女王盃、クイーン賞ほか
  12. セイコーライコウ(2007.3.9)
    →アイビスサマーダッシュ(GIII)、シルクロードS(GIII)3着ほか
  13. ドリームセーリング(2007.2.14)
    →京都ジャンプS(J・GIII)
  14. マルモセーラ(2008.3.12)
    →ファンタジーS(GIII)
  15. アースソニック(2009.4.3)
    →京阪杯(GIII)、函館SS2着、アイビスサマーダッシュ3着2回ほか
  16. インパルスヒーロー(2010.2.27)
    →ファルコンS(GIII)、NHKマイルC2着、ダービー卿CT(GIII)3着ほか
  17. クロフネサプライズ(2010.2.25)
    →チューリップ賞、阪神JF(GI)2着
  18. ストークアンドレイ(2010.2.22)
    →函館2歳S(GIII)
  19. マイネルクロップ(2010.4.16)
    →マーチS(GIII)、佐賀記念(JpnIII)、佐賀記念2着

等がおり、デイリー杯2歳Sでジューヌエコールが続きました。↑のリストの13番目にいるドリームセーリングはデイリー杯2歳S同日の京都ジャンプS勝ちにより重賞勝ち馬となりましたが、ホエールキャプチャの全兄でもあります。また、京都ジャンプSでドリームセーリングの2着だったニホンピロバロン(2010.3.30)はフサイチリシャールの仔であり、2016年11月12日に行われた京都の重賞は、クロフネの子孫が揃って活躍したという結果でした。

*

ローズジュレップ 牡 黒鹿毛 2014.4.6生 新ひだか・岡田スタッド生産 馬主・(株)ノルマンディーサラブレッドレーシング 北海道・田中淳司厩舎

ローズジュレップ(2014.4.6)の4代血統表
ロージズインメイ
黒鹿毛 2000.2.9
種付け時活性値:1.25
Devil His Due
黒鹿毛 1989.4.18
Devil’s Bag
鹿毛 1981.2.19
Halo 1969.2.7
Ballade 1972.3.10
Plenty O’toole
黒鹿毛 1977.2.15
Raise a Cup 1971.2.4
Li’l Puss 1966.5.13
Tell a Secret
黒鹿毛 1977.4.25
Speak John
鹿毛 1958.2.7
Prince John 1953.4.6
Nuit de Folies 1947
Secret Retreat
鹿毛 1968.5.13
Clandestine 1955.3.3
Retirement 1959.1.30
タニノジュレップ
栗毛 2005.4.25
仔受胎時活性値:2.00
コロナドズクエスト
鹿毛 1995.2.15
種付け時活性値:0.25
▲フォーティナイナー
栗毛 1985.5.11
Mr.Prospector 1970.1.28
File 1976.4.30
Laughing Look
鹿毛 1986.4.16
Damascus 1964.4.14
Laughter 1970.4.8
タニノディオーネ
栗毛 1996.5.6
仔受胎時活性値:2.00
ポリッシュネイビー
鹿毛 1984.5.14
種付け時活性値:0.75
Danzig 1977.2.12
Navsup 1966.4.5
タニノクリスタル
栗毛 1988.4.4
仔受胎時活性値:1.75
クリスタルパレス
芦毛 1974.3.25
種付け時活性値:1.25
タニノシーバード
栗毛 1972.4.27
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Raise a Native5×5>

ローズジュレップ(2014.4.6)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
ロージズインメイ
(Halo系)
コロナドズクエスト
(Mr.Prospector系)
ポリッシュネイビー
(Danzig系)
クリスタルパレス
(フォルティノ系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ロージズインメイ 7.50 大叔父タニノギムレット
(No.9-c)
3番仔
(2連産目)

第18回兵庫ジュニアグランプリ(JpnII)。勝ったのは北海道の田中淳司厩舎所属のローズジュレップ。その鞍上にはかつては笠松、今は兵庫の名手・川原正一騎手がいました。ローズジュレップと川原騎手、道中は逃げたネコワールド(2014.3.17)と武豊騎手の番手追走、最終コーナーではいち早く抜け出して後続を封じ込めました。兵庫ジュニアグランプリの地方馬の勝利は、2005年のモエレソーブラッズ(2003.3.22)、2009年のラブミーチャン(2007.3.19)、2014年のジャジャウマナラシ(2012.4.13)に次いで4頭目のことでした。

ローズジュレップの最優性先祖である父ロージズインメイは、現役時代に8勝を挙げ、その主な勝ち鞍にドバイワールドカップ(UAE・GI)、ホイットニーH(米GI)、ケンタッキーカップクラシックH(米GII)、コーンハスカーH(米GIII)と重賞4勝。勝った重賞は9ハロンから10ハロンの距離で、日本風に表すならば[8-4-0-1]という安定した成績を収めた活躍馬でした。

そんなロージズインメイの代表産駒には

  1. ドリームバレンチノ(2007.2.22)
    →JBCスプリント(JpnI)、東京盃(JpnII)、シルクロードS(GIII)、函館スプリントS(GIII)、兵庫ゴールドT(JpnIII)ほか
  2. サミットストーン(2008.4.28)
    →浦和記念(JpnII)、浦和記念2着、白山大賞典(JpnIII)2着、東京大賞典(GI)3着、川崎記念(JpnI)3着ほか
  3. コスモオオゾラ(2009.2.17)
    →弥生賞(GII)
  4. マイネルバイカ(2009.2.18)
    →白山大賞典、東海S(GII)3着、マーキュリーC(JpnIII)3着ほか

等がいます。上級馬は高齢になってもタフに走り続けるという印象でしょうか。代表産駒の筆頭であるドリームバレンチノは、今年2016年の東京盃を9歳で制しており、老いてますます盛んというところを見せてくれています。

あと、ローズジュレップに関して、0の理論的には料的遺伝値が「7.50」という非常に大きな数値となっています。この「7.50」という数値は、私が確認した馬の中ではテイエムオーシャン(1998.4.9)と並ぶ、4世代の交代における最高数値です。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。