第240回英セントレジャー(GI)の勝ち馬。

Harbour Law 牡 鹿毛 2013.3.30生 英国・Hascombe and Valiant Studs生産 馬主・Jackie Cornwell 英国・Laura Mongan厩舎

Harbour Law(2013.3.30)の4代血統表

Lawman
鹿毛 2004.5.9
種付け時活性値:0.00
Invincible Spirit
鹿毛 1997.2.17
Green Desert
鹿毛 1983.4.16
Danzig 1977.2.12
Foreign Courier 1979.4.11
Rafha
鹿毛 1987.2.19
Kris 1976.3.23
Eljazzi 1981.4.12
Laramie
鹿毛 1994.5.10
Gulch
鹿毛 1984.4.16
Mr.Prospector 1970.1.28
Jameela 1976.3.15
Light the Lights
鹿毛 1985.4.1
Shirley Heights 1975.3.1
Lighted Glory 1972.5.8
Abunai
栗毛 2004.4.18
仔受胎時活性値:2.00
Pivotal
栗毛 1993.1.19
種付け時活性値:0.50
Polar Falcon
黒鹿毛 1987.6.1
Nureyev 1977.5.2
Marie d’Argonne 1981.3.21
Fearless Revival
栗毛 1987.3.3
Cozzene 1980.5.8
Stufida 1981.3.12
Ingozi
鹿毛 1991.1.17
仔受胎時活性値:1.00
ウォーニング
青鹿毛 1985.4.13
種付け時活性値:1.25
Known Fact 1977.3.15
Slightly Dangerous 1979.4.8
Inchmurrin
鹿毛 1985.1.30
仔受胎時活性値:1.25
Lomond
鹿毛 1980.2.3
種付け時活性値:1.00
On Show
黒鹿毛 1978.4.18
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Northern Dancer5×5×5>

Harbour Law(2013.3.30)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
★Lawman
(Danzig系)
Pivotal
(Nureyev系)
ウォーニング
(In Reality系)
Lomond
(Northern Dancer系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
ウォーニング
(Tamerett)
5.75 叔母が加国最優秀芝牝馬
(No.7-a)
5番仔
(5連産目)

*

世界最古のクラシックレースとして知られる英セントレジャー。第240回を迎えた2016年は、思わず「あぁ!!」と叫んでしまった最後の直線、1番人気だったIdaho(2013.3.14)が落馬というアクシデントがありました。そんな波乱の一戦、鋭脚を見せた6番人気の伏兵Harbour Lawが、粘り込みを図った5番人気のVentura Storm(2013.2.15)と3番人気Housesofparliament(2013.5.19)を差し切ったところが決勝点でした。Harbour Lawを管理されるローラ・モンガン調教師は、女性調教師として初めての英セントレジャー制覇となりました。

Harbour Lawの最優性先祖は祖母父ウォーニング。その「Warning」からの連想なのでしょうか、Harbour Lawの母は「Abunai」で、日本語ならば「危ない」です。さて、ウォーニングは現役時代8勝で、その主な勝ち鞍にクイーンエリザベス2世S(英GI)、サセックスS(英GI)、クイーンアンS(英GII)、シャンペンS(英GII)、リッチモンドS(英GII)があります。ウォーニングは種牡馬としても、直父系がMan o’ War(1917.3.29)につながる異系として活躍を見せ、

  1. Piccolo(1991.5.8)
    →ナンソープS(英GI)の勝ち馬
  2. Prophecy(1991.5.12)
    →チヴァリーパークS(英GI)の勝ち馬
  3. ディクタット(1995.2.25)
    →スプリントC(英GI)、モーリス・ド・ゲスト賞(仏GI)の勝ち馬。2000年の安田記念(GI)では2着
  4. Sumati(1996.4.11)
    →ジョッキークラブ大賞(伊GI)の勝ち馬
  5. Give Notice(1997.5.18)
    →カドラン賞(仏GI)の勝ち馬
  6. カルストンライトオ(1998.5.3)
    →スプリンターズS(GI)の勝ち馬。芝1000m53秒7の日本レコードホルダー(2016年現在)
  7. サニングデール(1999.4.1)
    →高松宮記念(GI)の勝ち馬。芝1200mの重賞を5勝

というGI勝ち馬を始めとして多数の重賞勝ち馬を送り込みました。ウォーニングと同じく短距離戦を得意とする産駒が基本ですが、SmatiのようにクラシックディスタンスのGIを勝つ馬もいれば、Give Noticeのように4000mのGIを勝つ馬もいました。合わせて、日本ではアヌスミラビリス(1992.3.15)、ダンツジャッジ(1999.6.20)、タニノマティーニ(2000.5.23)等が重賞勝ち馬として知られています。アヌスミラビリスは、UAE調教馬として出走した1996年の毎日王冠(GII)における、トーヨーリファール(1990.5.10)との「直父系Man o’ War系馬のワンツーフィニッシュ」に喫驚したものです。

ウォーニングの馬主であるハーリド・ビン・アブドゥラーの活躍馬は、日本の軽種馬事業に縁が深く、ウォーニングの半弟コマンダーインチーフ(1990.5.18)、コマンダーインチーフの父にして1980年代欧州最強馬ダンシングブレーヴ(1983.5.11)等も輸入種牡馬として活躍しました。その他にも、1996年の1年だけのリースでしたが、デインヒル(1986.3.26)も今となっては「よく日本に来てくれたものだ」と思います。また、現代では社台SSに繋養されているワークフォース(2007.3.14)がいます。日本風に言うと「薄緑、桃襷、白袖」の勝負服、桃色の帽子を鞍上にして駆けた駿馬たちが、日本の競馬の血統レベルを底上げしてくれています。

閑話休題。Harbour Lawの牝系に目を転じると、叔母ミスケラー(2006.4.19)はE.P.テイラーS(加GI)、カナディアンS(加GII)と北米重賞2勝を挙げ、2010年には加国ソヴリン賞の最優秀芝牝馬に選出されました。ミスケラーは、カタカナ表記のとおり、繁殖牝馬として日本に輸入されています。また、曾祖母InchmurrinはチャイルドS(英GII)の勝ち馬、Inchmurrinの仔Inchinor(1990.2.16)は英GIII3勝でしたが、異系種牡馬Ahonoora(1975.4.12)の仔らしさを見せて、種牡馬としてGI勝ち馬5頭を輩出しました。InchinorのGI勝ち産駒の中では、Notnowcato(2002.3.25)による2007年のエクリプスS(英GI)における「1頭だけ外ラチ沿いを駆けての勝利」が、よくよく知られています。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。