思い出の女馬を辿る(其の陸)-ファビラスラフイン(1993.4.13)-

Pedigree

ファビラスラフイン 牝 芦毛 1993.4.13生~2013.5.11没 仏国・Mr Raymond le Poder生産 馬主・吉田和子氏 栗東・長浜博之厩舎

ファビラスラフイン(1993.4.13)の4代血統表

Fabulous Dancer
鹿毛 1976.2.20
種付け時活性値:0.00
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic
黒鹿毛 1954.2.11
Nearco 1935.1.24
Lady Angela 1944
Natalma
鹿毛 1957.3.26
Native Dancer 1950.3.27
Almahmoud 1947.5.18
Last of the Line
黒鹿毛 1967.3.10
★The Axe
芦毛 1958.5.15
★Mahmoud 1933
Blackball 1950
Bryonia
鹿毛 1959
Honeyway 1941
Belladonna 1952
Mercalle
芦毛 1986.2.12
仔受胎時活性値:1.50
Kaldoun
芦毛 1975.3.7
種付け時活性値:0.50
Caro
芦毛 1967.4.11
フオルテイノ 1959.4.19
Chambord 1955
Katana
鹿毛 1970.4.22
Le Haar 1954.4.11
Embellie 1962.2.16
Eole des Mers
鹿毛 1975.4.10
仔受胎時活性値:0.50
Carvin
鹿毛 1962
種付け時活性値:1.00
マリーノ 1956.3.6
Coraline 1957.5.2
Deesse des Mers
鹿毛 1960.5.31
仔受胎時活性値:1.50
Neptune
黒鹿毛 1955.4.18
種付け時活性値:1.00
Brise de Mer
黒鹿毛 1953
仔受胎時活性値:1.50

<5代血統表内のクロス:Mahmoud4×5>

ファビラスラフイン(1993.4.13)の0の理論的総括
母父祖母父曾祖母父
★Fabulous Dancer
(Northern Dancer系)
Kaldoun
(フオルテイノ系)
Carvin
(Wild Risk系)
Neptune
(Teddy系)
形相の遺伝料の遺伝牝系母の何番仔?
Carvin
(Coraline)
5.00母が仏GI馬
(No. 3-e)
初仔

*

1996年の第1回秋華賞(GI。京都芝2000m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名性齢
騎手走破
時計
着差上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
115ファビラスラフイン牝355松永幹夫1:58.135.9458
[+8]
長浜博之5
211エリモシック牝355河内洋1:58.31.1/235.5446
[-2]
沖芳夫3
310ロゼカラー牝355藤田伸二1:58.41/235.9426
[+10]
橋口弘次郎7
48レインボークイーン牝355本田優1:58.82.1/236.5468
[0]
星川薫6
57マークリマニッシュ牝355岸滋彦1:58.93/437.0450
[+6]
坪憲章13

1996年の第1回秋華賞。1996年は中央競馬の番組編成が大きく様変わりした年でした。春にはNHKマイルカップ(GI)、スプリント戦に生まれ変わった高松宮杯(GI)が新たにGI戦として設けられました。そして、秋のエリザベス女王杯(GI)の古馬開放に伴い新設された3歳牝馬GIが秋華賞。

新設という初々しい雰囲気の中、「百花繚乱」という状況を呈した第1回秋華賞。1番人気は第57回優駿牝馬(GI)以来の出走となったエアグルーヴ(1993.4.6)、2番人気は前走ローズS(GII)を快勝したヒシナタリー(1993.2.16)でした。しかし、勝利を収めたのは春のNHKマイルカップ以来161日ぶりの実戦となった5番人気馬ファビラスラフイン。

ファビラスラフインは集団5番手の位置を終始キープして、早め早めの競馬を見せていました。前半1000mの通過が58秒7という厳しい流れにも関わらず、天才少女は楽々と直線を抜け出して来ました。黒光りする若い芦毛の馬体が、見事に栄誉ある第1回のヒロインとなりました。馬名は「脅威のテン」という意味のファビラスラフインの鞍上は、テン乗りだった松永幹夫騎手。松永騎手は落馬負傷から復帰直後のGI勝利。京都芝内回り2000mの勝ち時計は、マイシンザン(1990.3.7)が持っていたコースレコードに0秒1差の1分58秒1という好時計でした。

そしてまた、ファビラスラフイン、この秋華賞の勝利の後に挑んだ第16回ジャパンカップ(GI)の走りも、敗れはしたものの、素晴らしかった。

*

1996年の第16回ジャパンカップ(GI。東京芝2400m)の結果(上位5頭。馬齢は現年齢表記に合わせる)


馬名性齢
騎手走破
時計
着差上り
3F
馬体重
[前走比]
調教師
114シングスピール牡457L.デットーリ2:23.835.8464
[不明]
M.スタウト4
24ファビラスラフイン牝353松永幹夫2:23.8ハナ36.0450
[-8]
長浜博之7
31ストラテジックチョイス牡557R.クィン2:24.01.1/436.2544
[不明]
P.コール10
39エリシオ牡355O.ペリエ2:24.0同着36.3490
[不明]
E.ルルーシュ1
510アワッド牡657C.マッキャロン2:24.1クビ35.8436
[不明]
D.ドンク8

わずかに差されてしまいましたが、ファビラスラフインと松永騎手の頑張りも見事でした。日本調教の3歳馬によるジャパンカップ連対は初めてのこと。それを牝馬で成し遂げたファビラスラフイン、スピードとスタミナを兼ね備えた名華でした。ファビラスラフインはお母さんのMercalleが仏国の伝統GIである4000mのカドラン賞の勝ち馬であったことから、エリシオ(1993.1.24)は敗れたものの、仏国のプレス担当者さんたちもその走りを喜ばれたとか。

ジャパンカップは、世界の血を日本でちゃんと活かしているということを、証明するためのレースでもあります。

*

遠い日の月刊『優駿』の記事を思い出すところですけれど、ファビラスラフインは吉田照哉氏が繁殖牝馬として繋養するために購入された馬だったはずです。ファビラスラフイン、繁殖牝馬としても阪神大賞典(GII)の勝ち馬であるギュスターヴクライ(2008.3.21)を送り込みました。ギュスターヴクライが制した2012年の阪神大賞典は、金色の3冠馬の逸走もあり、印象に残っている方も多いはずです。ともあれファビラスラフイン、繁殖牝馬として長距離GIIの勝ち馬を輩出したのは、やはり母系の血がなせる業だったのでしょうか。

ファビラスラフインの産駒でJRA重賞勝ちを果たしたのはギュスターヴクライ1頭だけでした。それでも、12頭の直仔のうち9頭が牝馬でしたので、世代重ねて、ファビラスラフインの名前をボトムラインで見直すこともあるでしょう。

願わくは、芦毛の天才少女の走りを思い出す機会が増えることを祈って。

 

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

*

[ファビラスラフイン(1993.4.13)の主な競走成績]

  1. 秋華賞(GI)、ニュージーランドT4歳S(GII)
  2. ジャパンカップ(GI)

通算7戦4勝、2着1回。

*

マイシンザン
マイシンザン

ファビラスラフイン。秋華賞で京都芝2000mの俺のレコードを破らなかった時に、初いヤツと思ったわー。

ワイルドブラスター
ワイルドブラスター

黒光りする芦毛の牝馬、彼女も可愛かったですね。