カルティエ賞年度代表馬を辿る(其の拾参)-Dalakhani(2000.2.16)-

Dalakhani 牡 芦毛 2000.2.16生 愛国・HH Aga Khan IV生産 馬主・HH Aga Khan IV 仏国・Alain de Royer-Dupre厩舎

Dalakhani(2000.2.16)の4代血統表
Darshaan
黒鹿毛 1981.4.18
種付け時活性値:0.50
Shirley Heights
鹿毛 1975.3.1
Mill Reef
鹿毛 1968.2.23
Never Bend 1960.3.15
Milan Mill 1962.2.10
Hardiemma
鹿毛 1969
ハーディカヌート 1962
Grand Cross 1952
Delsy
鹿毛 1972.3.20
Abdos
黒鹿毛 1959.5.18
Arbar 1944
Pretty Lady 1942
Kelty
鹿毛 1965.2.28
ヴェンチア 1957
マリラ 1957.3.23
Daltawa
芦毛 1989.4.23
仔受胎時活性値:0.50
Miswaki
栗毛 1978.2.22
種付け時活性値:0.50
Mr. Prospector
鹿毛 1970.1.28
★Raise a Native 1961.4.18
Gold Digger 1962.5.28
Hopespringseternal
栗毛 1971.5.27
Buckpasser 1963.4.28
Rose Bower 1958.3.24
Damana
芦毛 1981.4.2
仔受胎時活性値:1.75
クリスタルパレス
芦毛 1974.3.25
種付け時活性値:1.50
Caro 1967.4.11
Hermieres 1958.4.10
Denia
栗毛 1973.4.19
仔受胎時活性値:1.75
Crepello
栗毛 1954
種付け時活性値:0.50
Rose Ness
鹿毛 1965
仔受胎時活性値:1.75

<5代血統表内のクロス:Princequillo5×5>

Dalakhani(2000.2.16)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Darshaan
(Mill Reef系)
Miswaki
(Mr. Prospector系)
クリスタルパレス
(フォルティノ系)
Crepello
(Blenheim系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
クリスタルパレス
(Caro)
5.75 半兄Daylami
(No. 9-e)
4番仔?
(前年産駒なし後?)

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2002年の第2回クリテリウム・アンテルナシオナル(仏GI。サンクルー芝1600m)の結果


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 3 Dalakhani 牡2 57 Christophe Soumillon 1:52.00 A De Royer-Dupre 1
2 6 Chevalier 牡2 57 Mick Kinane クビ A P O’Brien 2
3 2 Governor Brown 牡2 57 Dominique Boeuf 5 Paul Cole 4
4 1 Napper Tandy 牡2 57 Kevin Manning 1 1/2 J S Bolger 5
5 4 Songlark I 牡2 57 Olivier Placais 1 1/2 A Fabre 3

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2003年のリュパン賞(仏GI。ロンシャン芝2100m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 2 Dalakhani 牡3 58 Christophe Soumillon 2:09.40 A De Royer-Dupre 1
2 3 Super Celebre 牡3 58 Dominique Boeuf 1 E Lellouche 2
3 1 Alberto Giacometti 牡3 58 Mick Kinane 3/4 A P O’Brien 3
4 4 Balestrini 牡3 58 Kieren Fallon 2 1/2 A P O’Brien 5
5 5 Snipewalk 牡3 58 Olivier Peslier 短クビ Mme C Head-Maarek 6

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2003年の第163回ジョッケクルブ賞(仏GI。シャンティイ芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 4 Dalakhani 牡3 58 Christophe Soumillon 2:26.70 A De Royer-Dupre 1
2 3 Super Celebre 牡3 58 Dominique Boeuf 2 E Lellouche 2
3 5 Coroner 牡3 58 Stephane Pasquier 3 J-C Rouget 4
4 2 Touch Of Land 牡3 58 Olivier Peslier 3 H-A Pantall 4
5 1 Papineau 牡3 58 Frankie Dettori 6 A Fabre 3

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2003年の第82回凱旋門賞(仏GI。ロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 14 Dalakhani 牡3 56 Christophe Soumillon 2:32.30 A De Royer-Dupre 2
2 10 Mubtaker 牡6 59.5 Richard Hills 3/4 Marcus Tregoning 8
3 1 High Chaparral 牡4 59.5 Mick Kinane 5 A P O’Brien 1
4 4 Doyen 牡3 56 Frankie Dettori 1 1/2 A Fabre 3
5 13 Vinnie Roe 牡5 59.5 Pat Smullen 1 1/2 D K Weld 5

*

兄弟でカルティエ賞年度代表馬に選出されたのは、2018年現在、1999年のDaylami(1994.4.20)と2003年のDalakhaniの1例のみとなっています。芦毛のチャンピオン兄弟、2頭で積み重ねたGI勝利は11勝。尊ぶべきは賢母Daltawa、敬うべきは兄Daylami、そして褒めるべきはDalakhani。

Daylami&Dalakhani兄弟の芦毛の源泉であり、0の理論的には最優性先祖でもある祖母父クリスタルパレス。クリスタルパレスは現役時代に4勝を挙げ、その主な勝ち鞍に第137回ジョッケクルブ賞、ニエル賞(当時仏GIII、現仏GII)があり、リュパン賞2着、第56回凱旋門賞3着もあります。そんなクリスタルパレスの代表産駒を示しておきます。以下、代表産駒と共に示すGレースのレース名および格付けは、いずれも施行当時のものです。

  1. Grise Mine(1981.4.1)
    →サンタラリ賞(仏GI)、ヴァントー賞(仏GIII)ほか
  2. Mersey(1982.4.26)
    →ロワイヤルオーク賞(仏GI)、フォワ賞(仏GIII)、ロワイヤリュー賞(仏GIII)ほか
  3. Coeur de Lion(1984.2.13)
    →ボウリンググリーンH(米GI)、ディキシーH(米GII)、エクスビュリ賞(仏GIII)ほか
  4. プレクラスニー(1987.6.10)
    →天皇賞・秋(GI)、毎日王冠(GII)、エプソムC(GIII)
  5. Galla Placidia(1982.5.13)
    →エヴリ大賞(仏GII)、ポモーヌ賞(仏GII)、コリーダ賞(仏GIII)、ロワイヨモン賞(仏GIII)ほか
  6. Gisele(1980.5.11)
    →ヴィルジニオクルティ賞(伊GIII)
  7. Palace Panther(1981.5.13)
    →セネカH(米GIII)ほか

クリスタルパレスは日本供用初年度に当たる1985年に仏国首位種牡馬に輝くなど種牡馬としても活躍しました。上記の代表産駒で馴染み深いのは、やはりプレクラスニーですね。1991年の第104回天皇賞・秋における、メジロマックイーン(1987.4.3)の18着降着に伴う繰り上がり優勝の印象が強いプレクラスニーですが、芝1800m~芝2000mは10戦7勝、2着3回。名中距離馬だったのです。また、クリスタルパレスはブルードメアサイアーとして第69回東京優駿(GI)の勝ち馬タニノギムレット(1999.5.4)を送り込みました。

*

閑話休題。Dalakhaniは兄Daylamiとは違い3歳で現役を退き、4歳時から種牡馬として供用されました。Mill Reef~Shirley Heights~Darshaanの血を後世に継ぐべく仕事を果たし、

  1. コンデュイット(2005.3.23)
    →ブリーダーズカップ・ターフ(米GI)2回、”キング・ジョージ”(英GI)、英セントレジャー(GI)ほか
  2. Reliable Man(2008.3.27)
    →ジョッケクルブ賞、クイーンエリザベスS(豪GI)ほか
  3. Integral(2010.3.13)
    →サンチャリオットS(英GI)、ファルマスS(英GI)ほか
  4. Moonstone(2005.3.3)
    →愛オークス(GI)
  5. Duncan(2005.1.30)
    →愛セントレジャー(GI)ほか
  6. Chinese White(2005.3.12)
    →プリティポリーS(愛GI)ほか
  7. Seismos(2008.4.26)
    →バイエルン大賞(独GI)ほか
  8. Second Step(2011.3.21)
    →ベルリン大賞(独GI)ほか
  9. Shakeel(2014.2.19)
    →パリ大賞(仏GI)ほか

等を始めとして、多くのGレース勝ち馬を送り込みました。案の定と言うべきでしょうか、上記の代表産駒9頭のうちコンデュイット、Reliable Man、Chinese White、Second Stepの4頭が母父にSadler’s Wells(1981.4.11)を持っています。代表産駒で日本に馴染み深いのは、言わずもがなでコンデュイット。重馬場の第232回英セントレジャーを勝つスタミナと、堅良の第25回ブリーダーズカップ・ターフをレースレコードで制するスピードを持ち合わせた名馬でしたが、残念ながら、日本では種牡馬として今ひとつに終わりました。また、Reliable Manは祖父Darshaan、父Dalakhaniに続いて父仔3代のジョッケクルブ賞制覇を遂げています。Reliable Manは、高祖父Mill Reefと曽祖父Shirley Heightsが英ダービー(現GI)馬であり、いわゆる「3歳春季の頂点を決するレース」を制しているということでは、5代続けて勝利を収めています。

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Dalakhaniは既に種牡馬引退しており、現在は仏国のノルマンディーにあるアガカーンスタッドにて余生を過ごしています。まだまだ男盛りの18歳ですが、2016年の春に発生した特定できない疾患により、以後は種付けを取り止めてしまったのでした。Dalakhani、近時はタワーオブロンドン(2015.2.9)の母父として目にしたように、ブルードメアサイアーとしても存在感を増しつつあります。残された血が父系、母系どちらからも花開くことを祈りたいものです。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。

<参考WEB>