カルティエ賞年度代表馬を辿る(其の拾伍)-Hurricane Run(2002.4.13)-

Hurricane Run 牡 鹿毛 2002.4.13生~2016.12.14没 愛国・Gestut Ammerland生産 馬主・Gestut Ammerland→Michael Tabor 仏国・Andre Fabre厩舎

Hurricane Run(2002.4.13)の4代血統表
Montjeu
鹿毛 1996.4.4
種付け時活性値:1.25
Sadler’s Wells
鹿毛 1981.4.11
Northern Dancer
鹿毛 1961.5.27
Nearctic 1954.2.11
Natalma 1957.3.26
Fairy Bridge
鹿毛 1975.5.4
Bold Reason 1968.4.8
Special 1969.3.28
Floripedes
鹿毛 1985.5.11
★Top Ville
鹿毛 1976.4.5
High Top 1969
Sega Ville 1968.5.1
Toute Cy
鹿毛 1979.5.4
★Tennyson 1970.3.22
Adele Toumignon 1971.4.16
Hold On
栗毛 1991
仔受胎時活性値:0.50

Surumu
栗毛 1974.2.26
種付け時活性値:0.00
★Literat
鹿毛 1965
Birkhahn 1945.3.14
Lis 1960
Surama
青毛 1970.3.6
Reliance 1962.4.11
Suncourt 1952
Hone
栗毛 1974
仔受胎時活性値:2.00(0.00)
Sharpen Up
栗毛 1969.3.17
種付け時活性値:1.00
エタン 1961.3.14
Rocchetta 1961
Lucy
黒鹿毛 1966
仔受胎時活性値:1.75
Sheshoon
栗毛 1956
種付け時活性値:0.25
Laverock
鹿毛 1961
仔受胎時活性値:1.00

<5代血統表内のクロス:Native Dancer5×5>

Hurricane Run(2002.4.13)の0の理論的総括
母父 祖母父 曾祖母父
Montjeu
(Sadler’s Wells系)
Surumu
(Birkhahn系)
Sharpen Up
(エタン系)
Sheshoon
(Hurry On系)
形相の遺伝 料の遺伝 牝系 母の何番仔?
Montjeu 5.25 or 3.25 半兄が独GIII勝ち馬
(No. 1-l)
6番仔?
(3連産目?)

*

2005年の第140回愛ダービー(GI。カラ芝12F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 4 Hurricane Run 牡3 57.2 Kieren Fallon 2:29.40 A Fabre 1
2 7 Scorpion 牡3 57.2 Colm O’Donoghue 1/2 A P O’Brien 7
3 1 Shalapour 牡3 57.2 Fran Berry 4 John M Oxx 5
4 3 Brahminy Kite 牡3 57.2 Kevin Darley 4 Mark Johnston 8
5 2 Bahar Shumaal 牡3 57.2 Ted Durcan 2 Clive Brittain 6

*

2005年の第84回凱旋門賞(仏GI。ロンシャン芝2400m)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 6 Hurricane Run 牡3 56 Kieren Fallon 2:27.40 A Fabre 2
2 4 Westerner 牡6 59.5 Olivier Peslier 2 E Lellouche 6
3 13 バゴ 牡4 59.5 Thierry Gillet 1 1/2 J E Pease 4
4 15 Shirocco 牡4 59.5 Stephane Pasquier 3/4 A Fabre 8
5 8 Motivator 牡3 56 Johnny Murtagh 短アタマ Michael Bell 1

*

2006年の第45回タタソールズ金杯(愛GI。カラ芝10F110y)の結果


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 1 Hurricane Run 牡4 57.2 Kieren Fallon 2:26.40 A Fabre 1
2 3 Alexander Goldrun 牝5 55.8 Kevin Manning 7 J S Bolger 2
3 2 Lord Admiral 牡5 57.2 Fran Berry 12 Charles O’Brien 3

*

2006年の第56回”キング・ジョージ”(英GI。アスコット芝12F)の結果(上位5頭)


馬名 性齢
騎手 走破時計
・着差
調教師
1 3 Hurricane Run 牡4 60.3 Christophe Soumillon 2:30.29 A Fabre 1
2 6 Electrocutionist 牡5 60.3 Frankie Dettori 1/2 Saeed bin Suroor 3
3 4 ハーツクライ 牡5 60.3 C.ルメール 1/2 橋口弘次郎 2
4 5 Enforcer 牡4 60.3 Martin Dwyer 1 3/4 William Muir 5
5 1 Maraahel 牡5 60.3 Richard Hills 1 1/2 Sir Michael Stoute 4

*

2005年のカルティエ賞年度代表馬、Hurricane Run。その父Montjeuの初年度産駒にして最優良産駒と言っても差し支えない活躍馬です。

そんなHurricane Run、日本版Wikipediaのハリケーンランの記事でも述べられていますが、3歳時のジョッケクルブ賞(仏GI)以降は、ジャパンカップ(GI)を除いて、父Montjeuの蹄跡を辿るかのようにして、レースに臨みました。父Montjeuと仔Hurricane Runのジョッケクルブ賞以降の出走歴を確認すると、、、

MontjeuとHurricane Runのジョッケクルブ賞以降の出走歴
No. レース名(格) 年齢 父Montjeuの成績 仔Hurricane Runの成績
1 ジョッケクルブ賞(仏GI) 3 1着 2着
2 愛ダービー(GI) 3 1着 1着
3 ニエル賞(仏GII) 3 1着 1着
4 凱旋門賞(仏GI) 3 1着 1着
5 ジャパンカップ(GI) 3 4着 不出走
6 タタソールズ金杯(愛GI) 4 1着 1着
7 サンクルー大賞(仏GI) 4 1着 2着
8 “キング・ジョージ”(英GI) 4 1着 1着
9 フォワ賞(仏GII) 4 1着 2着
10 凱旋門賞(仏GI) 4 4着 3着
(4位入線繰り上がり)
11 英チャンピオンS(GI) 4 2着 3着
12 ブリーダーズカップ・ターフ(米GI) 4 7着 6着
通算 12戦8勝、2着1回 11戦5勝、2着3回、3着2回

仔Hurricane Run、「生き物は親を超えていくもの」を果たすべく懸命に頑張りましたが、 父Montjeuの壁は厚く高かった。

しっかし、父Montjeuは、1999年のカルティエ賞年度代表馬に選ばれなかったのが不思議なくらいの3歳時の戦績ですね。それだけ、Daylami(1994.4.20)のコロネーションC(英GI)、第49回”キング・ジョージ”、愛チャンピオンS(GI)、第16回ブリーダーズカップ・ターフという3カ国におけるGI4勝が強烈だったことの証左です。

ともあれ、Hurricane Run。愛ダービー、凱旋門賞、タタソールズ金杯、そして”キング・ジョージ”と、10F以上の超一線級のGIレースを4勝しているのですから、やはり2000年代半ばを飾るに相応しい名馬でした。ディープインパクト(2002.3.25)と同じ2002年生まれ世代ということで、2006年の第85回凱旋門賞時は、強力なライバルの1頭と目されていました。Hurricane Run、着順の上では先着しましたが、4歳秋には、4歳夏までの勢いがありませんでした。願わくは、全盛期と目される時期に、東洋の同期生と相対して欲しかったものです。

*

では、Hurricane Runの代表産駒を示しておきます。以下、代表産駒と共に示すGレースのレース名および格付けは、いずれも施行当時のものです。

  1. Ectot(2011.2.8)
    →ジョーハーシュ・ターフクラシックS(米GI)、クリテリウム・アンテルナシオナル(仏GI)、ニエル賞、シェーヌ賞(仏GIII)、フォンテーヌブロー賞(仏GIII)
  2. Magic Hurricane(2010.3.12)
    →メトロポリタンH(豪GI)ほか
  3. First Cornerstone(2010.4.13)
    →愛フューチュリティS(GII)
  4. Hurricane Red(2010.3.10)
    →ストックホルム・ストラ賞(瑞GIII)2回、オスロC(諾GIII)ほか
  5. Wekeela(2012.2.19)
    →クロエ賞(仏GIII)、マッチメイカーS(米GIII)ほか
  6. Ballybacka Lady(2008.3.20)
    →愛1000ギニー・トライアルS(GIII)ほか
  7. Don’t Hurry Me(2008.3.8)
    →ペネロープ賞(仏GIII)
  8. Freedom(2008.2.12)
    →ダイヤモンドS(愛GIII)
  9. Future Generation(2008.2.7)
    →デズモンドS(愛GIII)
  10. Kreem(2008.3.24)
    →リス賞(仏GIII)
  11. Memphis Tennessee(2008.3.10)
    →オーモンドS(英GIII)ほか
  12. Vent de Force(2011.2.25)
    →ヘンリー2世S(英GIII))ほか

GI勝ちを収めた仔が2頭だけというのは若干寂しくもあります。代表産駒筆頭のEctotは、0の理論的にはHurricane Run満8歳時の0交配を受けており、世代継承の期待が掛かります。Ectotはカタールのアルシャカブレーシングにより購入され、現在は仏国のブクト牧場で繋養されています。

*

Hurricane Runは、残念ながら14歳時の2016年に死んでしまいました。Montjeuも16歳時の2012年に死んでしまいましたが、父の後を追うように、そんなに早く逝かなくてもいいのに……。

Hurricane Run、Montjeuと共に、空の上から子孫の走りを見守り続けてください。

  

それでは、これから走る馬、人すべてに幸多からんことを。